ごはんをおいしく、食べていますか? |料理家・山口祐加さんインタビュー

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Instagramにアップされるおいしそうなごはん。
「あまり料理が得意じゃない」「そういえば今週1回も自炊していない」と、料理していないことに引け目を感じたこと、ありませんか?
あるいは忙しくて毎日適当にしか食事できていない……なんてもことも。

実をいうと、私自身も食事を後回しにしてしまいがち。デスクでながら食べは日常茶飯事。ランチを抜いたり、深夜に炭水化物をがっつり食べたり……。
でも、偏った食事や栄養バランスは、体に悪影響を与えるのではという不安も時々顔を出す今日このごろ。
料理家であり、ライターでもあり、そして「自炊を応援する人」である山口祐加さんにごはんや料理について、うかがいました。
余裕がないからとおざなりになっている食事事情を、考え方から見直してみませんか。


プロフィール
山口祐加さん
料理家、ライター、自炊を応援する人。
幼いころから料理をたのしみ、出版社、PR会社を経て2018年4月よりフリーランスに。料理教室、セミナー、出張社食など幅広く料理に関するお仕事をしつつ、ライターとしても活躍中。Twitter、インスタ、noteの発信も目が離せない。
9月からはNIKKEIとnoteの取り組み「Nサロン」集中講座で「料理名のない自炊入門」もスタート。
※山口さんについて、ご自身のことばで発信されているので、ぜひぜひそちらをチェックしてみてください。
Twitter:https://twitter.com/yucca88
Instagram:https://www.instagram.com/yucca88/
note:https://note.mu/yucca88

自分のためにおいしく食べよう! ひとりごはんの考え方

ー前編では普段「家族のために」ごはんを作っている方々に向けたメッセージをお届けしました。
前編へ>>

今回は、独身の方や共働きで毎日の料理を負担に思う方へのメッセージです。

山口さん(以下、山口):まず、未婚男女や高齢者などひとり暮らしの人が増えていく世の中において、「誰かのために料理をすることが幸せですよ」というメッセージは、ちょっと酷だと思うんです。同居人や家族がいないと、誰かのためにご飯を作り続けることはできません。
一方で、私はひとりごはんも本当はぜいたくだなと思っています。私、お腹が空きすぎると空腹モンスターになるんです。イライラしてなにも考えられなくなって、料理ができなくなってしまう(笑)
そういうときは直帰するのではなく、回転寿司に寄って3皿・6貫を食べて一旦お腹を満たすんです。そして家に帰ったら、サラダを作って食べたり……。

ーええ! 料理がお好きなのに、意外です。
山口:こういう行動は、家族とくに子どもがいたらできないと思うんです。
ひとり暮らしあるあるの「鍋でラーメンを作って食べる」というのもそれはそれで風情がありますよね。自分の好きなものを作って「ひとり居酒屋」をするなど、自分の好きなものを好きなだけ食べられるのがひとりごはんのぜいたくです。
でも、買ってきた食材を仕事が忙しくて腐らせてしまった経験がある人。外で食べた方がコスパいいから料理するのをやめてしまったという人は、少なくないと思います。

ーそうですね。ほとんどの人がなにかしらのボトルネックがあって、自炊を諦めていると思います。おすすめな自炊の始め方ってありますか?
山口:マーク・ザッカーバーグやスティーブ・ジョブズが同じ洋服をローテーションしている(た)みたいに、料理についても自分の型があるだけでもすごく楽になると思うんですよね。
私の朝ごはんは、毎日同じ一汁一菜です。おかずやみそ汁の具を変えながら、同じ型で作っています。
これから一汁一菜生活を始めるのであれば、インスタントのみそ汁とふりかけごはんとかはどうでしょうか? 外で食べるよりもコスパがいいですし、家のみそ汁のおいしさってあると思うんです。
ー毎日同じことをなんとなく”悪”だと思ってたのですが、決めた方が始めやすいのですね。
山口:はい。気軽な自分ルールとして「私はこれ」と決めてしまうことをおすすめします。朝に食べる納豆ごはんとか、最高においしいですよ。

外食とは違う、おうちごはんの魅力

ープロの方に、「同じでいい」と言ってもらえると、やってみようかなと思えますね。
山口さんは外食もしつつ、家でもごはんを楽しんでいるのが新鮮に映るのですが、改めて家ごはんの魅力を教えてください。

山口:私の料理にはあまり、バター、マヨネーズ、ソースが出てきません。個人的にあまり得意でないのもありますし、それらを使ったら絶対おいしくなるので、ある意味反則技だと思っています(笑)洋食やソースをつけて食べる揚げ物は、外ごはんに任せることにしています。
家で作る料理は、味覚のセンサーを取り戻すためのもの。
たとえば、茄子ひとつとっても、「生で食べると、こんな食感がするんだ」「このなすはちょっと皮が硬いな」とか。

今の時期は火を入れたとうもろこしもおいしいですよね。茹でたてを出してくれるお店はないし、真空パックのものでは味気ない。旬のとうもろこしをスーパーで買ってきて、レンジでチンして「あっつ」っていいながら食べるのがいいんです。冷やしトマトやキュウリをバリバリ食べるとか。
家でしか食べられない料理のジャンルがあることを、もっと知って欲しいです。

ーなるほど。なんとなくですが、外食はぜいたく、家は日常……みたいな分け方しかしたことがなかったです。それぞれの楽しみがあるんですね。

山口さんの考える食のマトリクス (山口さん作成)

 

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料理は方程式。料理を楽しむには?

 

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松岡 永里子

Cue新編集長(2019/3〜)1988年生まれ。広告代理店で法人営業、不動産ディベロッパーでマーケティング・営業サポートを経て、ITベンチャー企業・エンフ...

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