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「毎日つまらなさそうに働いているのは、なぜ?」ーフリーランス人事の自分に素直な働き方

フリーランス人事・杉本朱さんインタビュー
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満員電車に身を委ねて、毎朝同じ職場に向かう。特筆すべき大きな不満はないけれど、窓越しに映る顔はなんだか疲れていて、残念だなあと思う。立ち止まって考えるのが怖いから、同じ毎日を過ごしてしまう。変に迷ったら、将来だって不安だし。駅に着いてすぐいつものコンビニで買うコーヒーに、特別な理由はない。仕事で困ることがほとんどなくなり、無断で遅刻を繰り返す後輩も上司の耳障りなくしゃみもいつも同じ。でも私、ほんとうにこれでいいんだっけ?

「新卒の時から、人事の仕事がしたかったんです」と語る笑顔がまぶしい杉本朱さん。聞けば10年以上累計3社の会社員としてキャリアを重ねたのち、「うっかり(?!)」フリーランス人事になったそう。お仕事のお話を中心に、天真爛漫な彼女のルーツや驚きのリフレッシュ方法を伺いました。

ーCue編集部員が一目惚れして「ぜひ取材したい」とお声がけしたフリーランス人事の杉本さん。今日はありがとうございます!よろしくお願いいたします。
杉本さん(以下杉本):よろしくお願いいたします。緊張しますね(笑)。

「これは、いわゆるフリーランスなのかな?」という感じで始まったフリーランス人事1年目

ー杉本さんは「うっかり(?!)フリーランスになった」と伺いました。うっかりっていったい、どんな風にフリーランスになったのですか?
杉本:1つ前の会社(杉本さんにとって3社目)は、スタートアップでした。友人の誘いで、サービスをグロースさせ人を増やすタイミングに入社を
決めたのですが、軌道に乗らず、社員にさようならを言わなくてはいけないシーンなどもあって……。
「こんな状況なのに、そもそも私に人件費がかかっているよね」と感じて。もやもやを解消する手段として、社員ではなくアルバイトとして業務に携わるようにしました。自分で決めたものの、(正社員としての)職を失ったんです(笑)

ーだから「うっかり」なんですね。
杉本:はい。それから、もともとつながりのある方々から「辞めたらしいね」と声をかけられて、面接代行などぽつぽつと人事関連のお手伝いを始めました。
当初は、文化のマッチする副業OKな会社に就職しつつ、他の会社のお仕事ができればいいなーと思っていて。転職活動もしていたのですが、Waris経由やご紹介などでお仕事が増えていきました。
「もしかして、これがいわゆるフリーランスなのかな?」という感じで、フリーランス人事と名乗ることにしました。正直始めた時は「来月は生きていけるかな」という不安さえありました。

ー会社の業績を受けて、事実上のフリーランスになっていたんですね。
失礼かもしれない疑問なのですが、バックオフィス系の業務のなかでもとくに人事は、会社員として働くイメージが強く……フリーランスで成り立つんでしょうか?
杉本:私も、最初は同じ考えでした。ですが、「こんなにもお声がけいただくとは」と、驚くと同時にとってもありがたいです。
具体的には、設立10年未満のスタートアップ企業からの依頼が多く、大きく3つのオーダーがあります。

  • 設立2,3年目で、人事がそもそも不在(社長が人事)なのでまるっと対応して欲しい
  • 社内異動で一人目人事を立てるタイミングで、知識も経験もないのでトレーニングからサポートして欲しい
  • 人事部門に人がいて業務フローも確立されいるけれど、人手が足りないのでプロセス代行をお願いしたい

今は、3つのパターンどれもバランスよくお仕事させてもらっています。

「みんながそれぞれ好きなことを120%ずつ頑張れたら、世の中の問題はだいたい解決できると思うから、人事の仕事をしているんです」

ー新卒の頃は、人材会社の法人営業として働いていた杉本さん、人事のお仕事を選んだのはなぜですか?
杉本:実は、初めから人事の仕事がしたかったんです。でも、新入社員でいきなり人事は難しいと思ったので、毎日人事部門の方と会えるように、人材会社の法人営業としてキャリアをスタートさせたんです(こんなこと言ったら一社目の人事に怒られますね(笑))

ーええ! 就活生でその戦略を取れるってすごいですね! いつから人事を目指していたんですか?
杉本:高校生の時にカナダに留学して、同級生たちが真剣に将来のことを考えていて、日本の学生との温度感にショックを受けました。
そして日本に帰ってきて、満員電車に乗っている働く大人たちをあらためて見て「もっと、働くことって面白い、という感じにできないかな?」って考えたんです。
満員電車で辛そうにしているビジネスマンも、きっと新人の時はやる気も希望もあって……でも、働いていくうちに、組織や制度によって「やりたいことができない」ジレンマや諦めが生まれて、だんだんと仕事がつまらなくなっていったのかなと思って。
せめて採用時のマッチング精度を高められれば、もう少しハッピーな人が増えるかなと感じて人事を目指したんです。当時は、人事=新卒採用の仕事、と思っていましたね。

ー若いうちから本当しっかり考えられていたんですね。
杉本:なんとなく、誰でもみんな好きなことや得意なことがあって、もしそれぞれが楽しんで仕事をできたら、自然と120%の力が発揮されて、世の中の問題はだいたい解決できるんではないかなとも考えてるんです。個人と仕事をマッチングできる役割が採用だ! と思っています。実際に人事として働き始めてみて、採用だけで個人の力が120%発揮される訳ではない、と理解し始めて、人材育成、制度設計、労務と幅を広げていった感じです。

今では、人事という仕事「健康的な会社の文化をつくっていくこと」だと思っていて、そこに強く惹かれています。人事として働いていて、社員や会社全体に前向きなエネルギーが満ちたり、上昇する雰囲気ができてくる瞬間が、ワクワクしてしょうがないんです。採用・育成・制度・労務、はそれを実現するための手段、という感じですね。
とはいえ、「フリーランス」という立場で関わる以上、私は会社の「外部」の人。会社の文化をつくるにはそれなりに足を踏み込まないといけないけれど、あくまで私は「いつかはいなくなる人」。「私がいなくても、会社が回るようにして去る」のが正解だとは思っているので、「ここまで踏み込んでしまっていいのかな」と、迷い探りながら、今は働いています。

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杉本さんのルーツにはお父様の意外な質問が……

 

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松岡 永里子

Cue新編集長(2019/3〜)1988年生まれ。広告代理店で法人営業、不動産ディベロッパーでマーケティング・営業サポートを経て、ITベンチャー企業・エンフ...

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