大手国内インテリア用品メーカーの人事担当として、忙しくも充実した毎日を送っていた髙野さん。得意の語学を生かし、国内外の学生の新卒採用のため、日本国内のみならず、海外をも飛び回っていました。バリバリ働けていた自分がいるからこそ、二度の出産・育休を経て、同じようにはできないと、在宅ライターの道へ。働きたい、でも、子どももかわいい。まだ今じゃない。そう葛藤しながら、たどり着いた仕事が『フリーランス人事』。髙野さんが、自分らしい働き方を見つけるまでのお話を伺いました。

はじまりはバリキャリ

 

――髙野さんのキャリアのスタートについて教えてください。

海外の大学を卒業して、全国展開しているインテリアメーカーに新卒で入社しました。2年間の店舗運営を経て、人事採用部に配属され、国内外の新卒採用の担当になりました。

 

――今の仕事に直結しているのはこの時の経験ですね?

はい。人事採用部に配属された初めの年は、リクルーターという形で、セミナーや大学訪問、一次面接から内定者フォローまでを担当しました。翌年は国内に留まらず海外の新卒採用担当も兼任し、得意の中国語を生かして、中国の大学にも訪問しました。留学生の採用担当が私しかいなかったので、選考フローの起案から、採用業務はもちろん、研修内容も構築して配属部署に渡すところまでほぼ一人でやりながら、社内発の採用ルートを確立できました!

 

――それはそれは、相当忙しかったのでは?

採用業務のプロセスは、その企業によって様々だと思いますが、私が当時担当していたのが1人で30名弱だったのでキャパオーバーでした(笑)

 

――でも、話している顔がとても楽しそうですよ!

定時で帰れたことはなかったけど、充実していたんだと思います。この時期があるから、子供産んでからの仕事は自分の中で葛藤がありました。毎日残業するとか、ましてや海外出張なんて、小さい子どもを育てながらでは・・・なかなか難しいじゃないですか。

 

子育てと両立できる働き方を模索

 

――その会社で産育休を取られたんですね。お子さんは何人いらっしゃるんですか?

2人です。上が小学校1年生、下が保育園の年中さんです。

1人目の育休復帰後は本部でチラシ等の制作担当として、時短勤務していました。同じ職場にいるママさんでバリバリ働いている人もいましたが、やっぱり自分や夫以外に子育てをサポートしてくれる人が近くにいたように感じます。保育園から子どものお熱の連絡があっても、すぐに自分の親にお迎えを頼む電話をかけられる人が正直、羨ましかった。

 

――働き方を変えるきっかけはこの頃ですか?

私も夫も両親は遠方に住んでいて、子育ては全部自分達でやらなきゃならない。今の働き方のまま子育ても十分にっていうのは難しかった。もっともっと頑張りたいけど、子どもはもちろん可愛い。産んだことを後悔したくないなって思ったのが、働き方を変えるきっかけでした。

2人目の育休後も半年くらいで退職しましたが、仕事自体は続けていきたい気持ちが大きかったので、在宅でできる仕事を探し始めました。

髙野さんご一家
髙野さんご一家(本人提供)

――不安なこともあったと思います。なかなか踏み出せない人が多いと思いますもの。そこからすぐに在宅の仕事は見つかりました?

いいえ。退職のタイミングで、友人から外資系のコンサル会社のアシスタントの仕事を紹介してもらったので、短い勤務時間でアルバイトをしました。ありがたいことにどんどん業務が増え、社員登用のお誘いを頂きましたが、夜が遅いことからお断りしました。その後、得意な中国語を生かせる仕事で大手企業から内定を頂いたりもしたのですが、やっぱり「週5フルタイム通勤」っていう働き方だと、環境を変えても同じかなって、それもお断りすることに。悩んだ末、在宅ワークを紹介してくれるエージェントに登録して、企業のパンフレットやHPなどに掲載するB向けの文章を作成するライティングの仕事を受注していました。やり取りは電話やオンライン上なので、完全在宅でした。この時がフリーランスデビューですね。

 

 

――引く手あまた!だけど、人事ではなくライティングの仕事を選ばれたんですね。人事×フリーランスの選択肢はなかったのですか?

自分が人事経験者な分、逆にフリーで人事ってできるの?アシスタント業務になっちゃうんじゃないの?って、思ってました。それと、在宅を中心でやっていきたいと思っていたので、「人」を相手にする人事業務は、なおさら無理だと思っていました。

 

やっと見つけた、私らしいワークスタイル

 

――それでも今はフリーランスとして人事の仕事をされていますよね!

インターネットで「転職」とか「在宅」とかで検索していた時だったと思うんですけど、ある時Warisさんの広告を見たのが登録のきっかけです。登録だけして、実際に稼働するまでには少し時間が空いているんですけど、この度ご縁あって、介護事業会社の新卒採用業務をフリーランスとして受注させていただきました!

 

――どんなワークスタイルで人事フリーランスの契約をされましたか?

基本的に10時~16時まで、週3回出社のスタイルで新卒採用業務を請け負っています。ゆくゆくは在宅でできる部分も取り入れていきたいと考えていますが、個人情報を扱うので、なかなか切り出しが難しいところもあります。まだ初めて3か月なので、今は出社してコミュニケーションを取ることも大切にしたいですね。若手社員の方に私の働き方が羨ましがられることがありますが、これまでの紆余曲折があるからね、と話したりもしています(笑)

 

――在宅を希望されていたけど、出社スタイルでのお仕事は大丈夫ですか?

正社員としてフルタイム週5で出社するのと、業務委託として自分のペースを保ちながら出社するのは全然違います!出社日もガチガチに決まっているわけではなく、フレキシブルに対応していただいているのでありがたいです。上の子が今年から小学校に上がったので、何かと保護者参加の学校行事も多いんですけど、正社員のままじゃ有給がいくらあっても足りない・・・と心が折れていたかもしれません。

 

――高野さんって黙々と家で仕事するより、外に出ていく方が向いてそうですよね!

外に出るって言うか、誰かと話したりする機会が重要かもしれません。でも私、人がメチャメチャ好き!ってわけじゃないんですよ(笑)昔の上司に「人が好きじゃないから、人事の仕事を仕事としてできる」と言われて、すごくストンと自分の中に腹落ちしたことがあったんです。

私たちの仕事って、どれだけ一生懸命採用活動しても、急に内定辞退されることもあるんですよ。人が好きすぎると落ち込んで仕事にならないって人もいますけど、その辺は私の場合、冷静にやっていけてるなって思います。

人と接するのがすごく好きってわけじゃないから、家で仕事するのが向いているかなって思ったけど・・・全然向いてなかった!今の方が楽しいです!夫にも言われます。

 

――髙野さんのお話からすると、約10年ぶりの人事ですよね!今の働き方どうですか?

本当だ!人事として走り回っていたのは20代ですからね。

一番忙しい時だったから記憶に残っているのかもしれないけど、でも一番自分のキャリアで輝いてた時だって思うんです。育児との両立が難しくて、周りが羨ましく思った時期もあったけど、もがいた10年があるからたどり着いた気がします。

フリーランスを始めたばかりの時は、「またすぐ子供が熱を出すかもしれないから・・・子どもに無理してまで働きたくない・・・」って仕事量も増やそうとしなかったんです。だけど、もっと働きたい気持ちはふつふつ湧くし。働き方を変えただけじゃ、根本的な解決にならないんですよね。自分のやりたいことと、それを実現できる働き方のバランスってなかなか難しいけど、今の私にとってはこれがベストバランスだと思います!

 

働きがいと我が子への愛情はどっちも大切にしていい!

妊娠・出産は、女性にとって働き方を変える大きなきっかけです。我が子がかわいいのは当然で、だけど、「出産前」の自分と比べて葛藤してしまう人は少なくないと思います。今現在、まさに働き方を模索してもがいている人も、妊娠中で出産後のワークスタイルに悩んでいる人も、いつかは子どもを産みたいと思いながら自分のキャリアに漠然とした不安を抱えている人にとっても、なんだか勇気がわいてくるお話だったのではないでしょうか!高野さん、ありがとうございました!

取材・文・写真/中野麻衣(Cue編集部)

※髙野さんにお仕事をご依頼されたいなどご連絡を取られたい場合はCue編集部 info_cue@waris.co.jp までお問い合わせください。

 

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