フリーランスのプロ人材を積極的に登用している企業の経営者や人事担当者は、どんなきっかけでフリーランスを採用し、どんなメリットを感じているのでしょうか。

今回は、全国でホームセンター「カインズ」を展開する株式会社カインズ 執行役員・組織開発室長兼グループ事業開発担当 佐藤 央さんと、広報室室長 西片章子さんにお話をうかがいました。

―執行役員・組織開発室長兼グループ事業開発担当 佐藤 央さん(写真右)
―広報室室長 西片章子さん(写真左)

Q 貴社の事業概要について教えてください。

佐藤さん:

「カインズ」のチェーン経営を行う会社です。28都道府県に208店舗(平成30年1月末現在)を展開し、店内にはカルチャー教室や関連会社が手掛ける飲食店なども設け、ホームセンターを舞台にさまざまな取り組みを行っています。

 

当社は、企画から製造、プロモーション、販売までを一貫して行うSPA(製造小売業)に注力し、現在、1万点以上のオリジナル商品を販売しています。「カインズでしか買えない商品」が評判を呼び、現在売上全体の約4割をオリジナル商品が占めています。また、6年連続で当社の商品がグッドデザイン賞を受賞するなど、多方面で評価をいただいています。

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Q フリーランス人材を採用しようと考えたきっかけは何ですか?

西片さん:

当時は、社内・社外広報のすべてを4名で担当していたので、すべての業務に手が回らない状況でした。たとえば、広く知っていただきたいニュースがあってもリリースの作成が追いつかず、タイムリーに出せなかったり、本社がある本庄市から都内まで距離があるため、メディアキャラバンになかなか足を運べなかったり。せっかくメディアからお問い合わせをいただいてもすぐに対応ができず、せっかくの機会を逃すこともありました。

 

そんな日々の広報業務をスピーディーに、かつ的確にこなしてくれる人材を求めていた折にWarisとの出合いがあり、マッチングを依頼しました。

 

Q 2016年7月から東京在住の広報人材・Oさんを活用されていますね。

佐藤さん:

フリーランスの方に直接業務を依頼するのは、当社として初の試みでした。多少不安はありましたが、ご紹介いただいたOさんは非常にスキルの高い方でしたので、その不安はすぐに解消されましたね。Warisは登録者の方を厳選されているのだと、改めて実感しました。

Oさんは外部との接点を広く持たれ、かつメディアや市場のニーズを拾いながら、それらをしっかり当社につないでくださる頼もしい存在です。事業や商品に対する理解がとても深いのでコミュニケーションがスムーズですし、大きな戦力になっています。このような関係性を築けるのも、フリーランスだからこそのメリットですね。

 

Q  Oさんとはどのようなスタイルで仕事をされていますか?

西片さん:

Oさんとはトータルボリュームのみを決め、稼働日数や時間などは定めていません。月1回の定例ミーティング以外はすべてリモートワーク。今現在は特に問題ありません。

 

業務内容は、新商品のリリースや月1回のニュースレターの作成のほか、メディアキャラバンにも細めに足を運んでいただています。社内のイントラネットに掲載する記事の社内取材・ライティングなども担当していただき、インナーコミュニケーションの強化につながっています。

 

Oさんには、エアポケットになっていた広報業務を一つひとつ形にしていただいています。

 

Q 実際にフリーランス人材を採用して、どのような変化がありましたか?

西片さん:

まず、メディアからの引き合いが格段に増えました。当社は一般消費者向けの商品からプロニーズのものまで取り扱っているのですが、これまでは後者に対するアプローチがほとんど出来ていませんでした。現在はリリースと相性の良いメディアの選定、タイムリーな情報発信をしていただいています。

もうひとつは、社内の人材育成につながっています。メディアキャラバン時の対応やリリースの作成など、プロのスキルを間近で見聞きすることが大きな刺激になっています。また、社外人員ゆえの視点で企業や商品のアピールポイントを見出してくれるので、新鮮な発見があります。

 

Q今後の「働き方」について、どうお考えでしょうか?

佐藤さん:

高いスキルを身に付けた社員が出産や介護などのライフイベントを理由に、キャリアが絶たれることがないよう、より働きやすい環境を整備したいと考えています。

 

当社では、数年前から社員の長期勤務を実現する多様な人事制度を設けています。たとえば、結婚・出産・育児・介護を理由に退職した正社員が、勤務できる環境が整った際に復職できる「ジョブ・リターン」制度などを整備しています。しかし、プロパー社員の男女比はまだ圧倒的に男性が高く、産休・育休を取得する社員が年々増えるなか、女性のキャリア継続に関する課題は山積みです。

 

フリーランス人材の活用は、この先の働き方を考える上でも意義のある試みになっていますので、今後も広く取り入れていきたいと考えています。

 

文/孫奈美 取材・撮影/Cue powered by Waris編集部

株式会社カインズ
株式会社カインズ

ホームセンター「カインズ」のチェーン経営を行う会社。28都道府県に209店舗(平成30年3月末現在)を展開。企画から製造、プロモーション、販売までを一貫して行うSPA(製造小売業)に注力し、1万点以上のオリジナル商品を開発。店内にはカルチャー教室や関連会社が手掛ける飲食店なども設け、ホームセンターを舞台にさまざまな取り組みを行っています。

本社所在地:埼玉県本庄市

ウェブサイト:https://www.cainz.co.jp
■創業/1989年3月
■事業内容/ホームセンターチェーンの経営
■従業員数/10,691名(2017年2月末現在)

 

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