フリーランスやフリーランスに興味がある方を対象に、実際にフリーランス経験を持つ先輩ゲストにお招きし、みんなで一緒に幸せな働き方、生き方を考える『フリーランスサロン』。

5月12日(土)、SPACES大手町ビルにて第5回目が開催されました。

今回のテーマは「はたらくをもっと自由に、もっと多様に。会社員⇔フリーランス⇔会社員⇔副業、ワークスタイルを変えてきた人たち」。フリーランス経験を経て、会社員へ働き方をスイッチしたお二人のゲストをお迎えし、異なる雇用形態を行き来する働き方についてパネルディスカッションした模様をお届けします。

 


▼これまでのフリーランスサロンの様子

第1回:先輩フリーランサーが語る、”幸せになるための”自分働き方改革術
第2回:2年目フリーランスが語る!フリーランスの始め方と軌道に乗せるまで
第3回:先輩フリーランスが伝授!仕事獲得のためにやっておきたい、フリーランスのキャリアアップ法
第4回:6年目フリーランスに学ぶ!仕事を獲得し続ける3つの秘訣


1. 会社員からフリーランス転向のきっかけ

キャリアカウンセラー島谷さん(以下、島谷):まず初めに、会社員からフリーランスへ転向されたきっかけを教えていただけますか?

 

久継さん(以下、久継):一人目出産後に復帰した時も大変だったのですが、間をあまり開けずに二人ほしいと思っており、出産・育休取得しました。二人目出産後、予想はしていたのですが、仕事との両立が本当に大変で、病気のリレーなどもあり、もう無理!と思ったのです。

 

島谷:退職された大手食品メーカーは、働きやすさでも有名な女性に人気の企業ですよね。希望のマーケティング部門に配属されて経験を積んできた、回りから見たら“羨ましい”キャリアだったとも言えます。それでも退職を決断できたのはなぜですか?

 

久継:「仕事軸」と「会社軸」で考えたときに、私は「仕事軸」を優先したいと気づいたからです。仕事は続けたかったけど、会社への執着は少なかったのです。

 

島谷:退職後はどうされたのですか?

 

久継:なんでもいいから周りに「仕事ください!」と言って回りました。起業した知人や事業をしている親戚などに、何も頼まれていないのに、「こんなことしませんか?」と企画書を作って持ち込みました。もちろん、いい顔をされなかったこともありますがしばらくしてから仕事になるということがありました。「そういえば、あの時、WEB更新できると言っていたよね…」と思い出してもらったりして。

フリーランス1年目で実際にやってみた営業の方法

 

島谷:頼まれてもないけれど企画書を持ち込んで売り込みをしていたのですね。それができたのは、営業経験があったからなのでしょか?

 

久継会社員時代、飛び込み営業の経験はなかったのですが、提案書をよく作っていたので、その経験は活かせたのかもしれません。必死でした。

詳しくは、Cueに掲載中の『正社員のちフリーランス アラフォーママの凸凹キャリア放浪記』にてご紹介しています(笑)。

 

島谷:では、小松さんの正社員からフリーランス転向のきっかけを教えていただけますか?

 

小松さん(以下、小松):私は意図してキャリアチェンジしたわけでないのです。ライフイベントの中で結果的に、フリーランスになった、という経緯です。フリーランスには以前からちょっと興味があったのと、小1の壁にぶつかったことの二つの理由でフリーランス転向を判断できました。

子供を二人出産し、未来も見えてきたところで、会社で働くことへの執着が少なくなっていました。

 

島谷:お子さん二人出産し、ご自身やご家族の将来がどうなるのか、未来が見えてきたところだったんですね。

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パネラー登壇の様子。

 

小松:はい。さらに、Warisを始め、複数の人材紹介会社にフリーランス転向を相談する中で、「自分のキャリアが世間でも通用する」ということがわかり、「フリーランスへ転向しても大丈夫なんだな」と自信もつきました。

 

島谷人材紹介会社や、仕事につながりそうな方に職務経歴書を見せて相談するのはお勧めの方法です。具体的に、どのような仕事の紹介があるかによって自分の市場価値がわかりますよね。

小松さんは、フリーランス転向の前に、在宅勤務もご経験されたのですよね?

 

小松:はい、退職してフリーになる前に一部在宅勤務をさせてもらっていました。上司に働き方について相談し、在宅勤務ができるようにしてもらっていたのです。その後、退職してフリーランスでお仕事を始めていたのですが、Warisからご紹介されたベンチャー企業で業務がスタートした2か月後に、社員にならないかと声がかかり、今に至ります。

 

島谷:お仕事スタートされてあっという間でしたよね(笑)。小松さんに、他のお仕事もご紹介したいなと思っていたら、営業担当から社員になったことを聞いて驚いた記憶があります。

 

2. フリーランスのメリット・デメリット

 

島谷:お二人にとっての、フリーランスのメリットとデメリットは何でしたか?

 

久継:メリットは子供が熱を出しても、病院へ行ってから家で仕事をするとか、福岡の実家へ帰省している間でも仕事ができるという「時間と場所を選ばずに仕事ができる」ということです。
デメリットは、今まで会社がやってくれていた総務経理系のことも自分でやらなきゃいけないことです。また、ある程度の安定して業務を獲得できるまではつらかったですね。

 

島谷:どこでも仕事ができるリモートワークはメリットも大きいですよね。一方で、提出物の締切日が近づくと大変だというお話も聞きますがいかがですか?またリモートワークならではの注意点はありますか?

 

久継:締め切り日は絶対です。時には深夜早朝にやることもありました。それから、企業担当者とのコミュニケーションは丁寧にするよう心がけていました。顔を合わせることが少なくメールやチャットでのやり取りがメインなので、行き違いを極力避けるため、オーバーなくらいにコミュニケーションをとるようにしていました。

 

小松:メリットは、在宅勤務を取り入れることで子供たちと時間が確保ができたことです。デメリットは、権限がなく、何をやるにも社員の承認を得なくてはいけない点です。

例えば、入社数年の若手の社員の方にお伺いを立て、上の方の承認を得てやっと動けるというケースがありました。また、後輩を育てたいと思っても自分がそのライン上にいないのでできないというもどかしさもありました。これらは会社員に戻ったことで解決ができました。

 

3.フリーランスから会社員へ転向できたワケ

 

島谷:続いて、フリーランスから会社員に戻った時のことを教えてください。

 

久継フリーランスとしての業務が軌道に乗り、気づいたら週5日フルタイムに近い働き方になっていました。子供たちが成長して小学生になったことも大きかったです。

それで「こういう働き方できないかな?」「正社員でも働けるんじゃないかな?」といろんな方に相談して回ったんです。Warisにも相談して、島谷さんのキャリアカウンセリングを受けました。

2016年にWarisから紹介してもらったWarisとサイボウズ共催の「キャリアママインターン」にエントリーして、インターンを経験する機会をいただき、その後正社員登用されたという経緯です。

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久継さん

 

島谷:久継さんは、フリーランスになった時もそうでしたが、やりたいことがあるときに、積極的に周りに相談しますよね。そうして情報や縁を引き寄せていらっしゃるのではないでしょうか。

 

久継:はい。気持ちが固まっていなくても、やりたいことを周囲に発信するようにしていますね。

 

島谷:黙っていたら、何をやりたい人で何ができる人なのかは、誰にもわかってもらえませんものね。発信は大切なことですよね。
小松さんがフリーランスから会社員に戻った経緯を教えていただけますか?

 

小松:私はフリーランスだった時も、「この組織をもっと良くしたい」という気持ちでやってきました。そういうこともあって、”社員にどうか?”とお声がけがあったのだと思います。フリーランスだからと距離を置きすぎるのではなく、組織に対しても一定の近さにいることによって、社員に戻るきっかけが生まれるのだと思います。
会社員に戻った後も副業をやっていましたが、現在は忙しくなりスポット的な業務のみ受けています。

 

島谷:「自分の業務はここまでだから」「業務委託だから」と距離を置きすぎるのではなく、社員に戻ることを考えるのであればなおさら、近い位置にいたほうが良いということですね。

4.会社員に戻って気づいた、フリーランス経験の活かし方

島谷:フリーランスの経験はキャリアにならないのではないかと気にされる方もいらっしゃいますが、戻ってみてどうでしょうか?フリーランス経験はどのように活かせますか?

 

久継:現在、グループウェアのプロモーション業務を担当していますが、フリーランス時代に多様な業種、色々な企業の業務を経験したおかげで、企画や業務の進め方の引き出しが増えたことを実感しています。食品メーカー勤務時代はBtoCのマーケティングしか経験がありませんでしたが、BtoBの業務にも比較的スムーズに移行ができました。

会社員に戻って良かったことは、請求書を出さなくても毎月決まった日にお金が入ってくることと、有給休暇があることです!

一方で、私はフリーランス経験が長いので、会社のルールやプロセスに従って行動する必要性を忘れかけていた部分があり、そのあたりは意識するようにしています。

 

島谷:フリーランスを経験すると、有給休暇のありがたみを痛感しますよね(笑)。小松さんはいかがでしたか?

 

小松:私はフリーランス時代にいろいろな経験をしたことで視野が広がったと思います。会社員だった時の自分は、仕事に対して甘えていたことに気づきました。

 

島谷:仕事へのコミット力が高まったんですね。

 

小松:はい。結果を残さないと次につながらないという意識、なあなあで終わらせない意識、コミット力が高まったのはプラスの経験です。いつまたフリーランスに戻るかもしれませんし、この意識は持ち続けたいと思っています。

5.これからのわたしのキャリア

島谷:それでは最後にこれからのキャリアについて聞かせてください。お二人ともアラフォー世代でいらっしゃいますが、40代、そして50代以降のキャリアについてどのように考えていらっしゃいますか?

 

久継:サイボウズに入社してまもなく2年になります。多様な働き方が認められている反面、自立を求められる会社でもあるので、なんとなく定年まで在席し続けるというのも違うかなと思っています。フリーランス時代からの業務の一部を副業として、週末にできる範囲で継続しています。

最近、自分と家族の年齢を表にした未来予想図を作ったのですが、50代が一番自由になりそうだと気づきました。子供たちも成長し、手離れする時期です。その50代を迎えるまでに、キャリアを積み重ねながら、何かしらのライフワークになるようなテーマを見つけたいと思っています。

今日はいろいろなご質問をいただいたのですが、「女性発の働き方改革で男性も変わる、企業も変わる」という本に、私の働き方について取材していただいた内容が掲載されています。私以外にもいろんなキャリアをお持ちの女性の経験談や調査データなどが掲載されていて、参考になると思いますのでよかったらご覧ください。

 


小松
:私も50代になると子供達が成長して自由になります。その時に、会社とか何かにしがみつかなくてはいけない状態は嫌だなと思っています

日本の子供たちのために、非営利団体でもよいので何か活動できないかと考えています。過去に、知人と起業を考えた時期があったのですが、事業計画などを見直した結果、まだまだ起業するには甘い、という結論になりました。そのため、しばらくは経験を積んでおこうということになったのです。いろんなことをとにかくやりたいと思っています。

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小松さん

 

島谷:起業を考えたけれど、今は修行の時期ということでしょうか?

小松:そうですね。

イベントを終えて

久継さん、小松さんは、ライフイベントの影響などによりフリーランスを選ばれました。どのような状態でもやりたいことを発信し、回りから声がかかる場所にいたことでチャンスをつかんで、キャリア開発をされていらっしゃいます。フリーランスでは会社員時代にはない経験を積むことができた、仕事への意識が変わるコミット力が高まったというお話もされていらっしゃいました。

会社員→フリーランス→会社員と行き来しただけでなく、現在も副業やライフワークのプランをお持ちで、これからの未来、50代を楽しみにしていらっしゃいます。

フリーランス、会社員それぞれのメリット、デメリットも詳しくお話ししていただきました。

貴重なお話を、ありがとうございました。

 

会場/SPACES大手町ビル

文/島谷美奈子 写真/蟻川理香(Cue編集部)

 

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