情報漏洩は、大きなリスクです。会社員であれば、会社がセキュリティ対策を講じてくれますが、フリーランスは自分で対策をしなければなりません。また、業務委託という立場上、企業の機密情報に触れたり、社員の個人情報を知り得たりすることもあります。顧客の情報を漏洩させてしまった場合は、賠償責任が生じたり、訴訟に発展する可能性もあります。

自分が被害者になる場合も、加害者になってしまう場合もある情報漏洩。万が一に備え、きちんと対策をしておきましょう。 

フリーランスが直面しやすい、情報漏洩のリスク

私自身は、もともと会社員として働いていました。コンプライアンス遵守については、常日頃から注意喚起されていました。個人情報を取り扱う部署に勤務していた時は特に、うるさいほどに言われていましたし、リーダーとしてメンバーに注意を促す立場でもありました。人為的ミスによる流出を減らすためのフローを構築し、リスクに対する自覚を強く持つように教育し、全員で細心の注意を払っていました。それが当たり前だと思っていたのです。

 

しかし、フリーランスとして様々な企業と取り引きをするようになって、セキュリティの甘さに驚きました。もちろん、きちんと対策をしている企業がほとんどでしたが、その気になれば簡単に機密情報を持ち出すことができる環境が、数多く存在したのです。

 

そういう時は、自分なりのガイドラインに従って行動していました。それでも万全とは言えませんから、常に「私は情報を漏洩してしまう可能性がある」と頭の片隅に置くようにしています。

 

情報漏洩の原因にも様々あります。フリーランスが直面しやすい場面としては、

・パソコンやスマートフォンなどの紛失、盗難

・書類の入ったカバンの紛失、盗難

・ハッキングやウィルス感染による情報抜き取り、流出

・公共の場での仕事による情報読み取り

などが挙げられると思います。

 

これらの事態を避けるために、ぜひやっておきたい対策について挙げてみました。

 

1.契約書を取り交わす

口約束で仕事をもらえるのがフリーランスの身軽さでもありますが、私は契約書を取り交わすようにしています。お願いすれば、大抵の場合発行してもらえます。契約書には必ず機密情報保持に関する項目が入っているので、目を通し、責任の所在や企業のスタンスを確認しています。

 

2.取引先を選ぶ

前述したように、対策が甘い会社も中にはあります。セキュリティ対策はお金もパワーもかかるもの。スタートアップ企業や規模の小さいベンチャーなどでは、手が回らないことがあるという事情もわかります。

ですが、万が一何かあった時に、私個人が背負える責任には限りがあります。進言しても対策してくれなかったり、意識が変わらないように見える企業については、当初予定の期間が終了したら、契約は延長しないようにしています。

 

3.できるだけ機密情報は持ち歩かない

私はキャリアカウンセラーとして仕事をしているので、履歴書や職務経歴書などを取り扱います。ペーパーレスの時代ですが、そうした書類はやはり紙で渡されることが多いものです。書類はオフィスから持ち出さない会議や面接などが終わったらすぐに返却する・シュレッダーする鍵付きの保管庫などに入れる、といったことを心掛けています。

また離席する際にも、社員に預ける出しっぱなしにしない、といった対策をします。

データで受け取った場合も、終わったらすぐにパソコンから削除し、ごみ箱からも削除するようにしています。

 

4.端末にはパスコードをかける

個人の端末を使わずに済む場合は、できるだけオフィスのものをお借りします。ですが、自宅で個人のパソコンやスマートフォンで仕事をすることが多いため、パスコードは必須です。定期的に変更することも必要です。万が一、移動中に落としたり、盗まれたりした時のことを考え、重要な情報は端末には保存しないようにしています。

 

5.セキュリティ対策ソフトを導入する

パソコンからの情報漏洩リスクを対策するのは、加害者にならないためにも、被害者にならないためにも必要です。

セキュリティ対策ソフトを入れておけば、ウィルスなど有害なものを駆除できますし、危険なサイトに行当たった場合は警告が出たりします。また、パソコンの脆弱性が見えるので、どこに気を付ければいいのか、更なる対策をする必要があるのかなどもわかります。

取り引きにインターネットバンキングなども使用しますので、自分自身の情報を守るためにも必要なことだと思っています。

 

6.メールでの資料送付時はパスワード化する

重要な情報や機密情報を含んだ資料をメールに添付して送る時には、パスワード化しましょう。そして、パスワードは別のメールに記載して送ります。宛先を誤送信してしまった場合でも、情報を守ることができます。

その他、ログインが必要な共用ストレージを使って、データをやり取りしているクライアントもあります。

 

7.公共の場で仕事をする時は注意する

フリーランスは、カフェなどの公共の場で仕事をすることも多いもの。しかし、”不特定多数が集まる場所”という意味では、注意が必要です。パソコンやスマートフォンの画面、ノートなどが他の人から見えることもありますので、機密情報を含む仕事はしないのが鉄則です。

また、カフェやホテル、空港などの公共のWi-fiは、第三者に通信内容を盗み見られる危険性をはらんでいますので、私は接続しないようにしています

 

まずは7つの対策から始めましょう

これらの対策だけでは、まだ十分とは言えないかもしれません。ですが、すぐにできる工夫ばかりだと思います。自分自身のためにも、自分を信じて仕事を発注してくれたクライアントのためにも、“情報を漏洩させない、しっかり守る”という意識を強く持つようにしてくださいね。

 

文/天田有美 

 

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