「フリーランス」というと、自由にのびのび仕事をしているイメージがありますよね。でも自由で融通がきく環境は、「いつでも仕事ができてしまう」という罠に陥りがちなのです。ストレスに負けない心と身体を作るために、前回の記事に続いて、「7つの習慣」の内容をご紹介します。

▼ストレスに負けない7つの習慣

  1. 好きなことをする
  2. 構える
  3. 区切る
  4. 捨てる
  5. 身体を動かす
  6. 書く、人に話す
  7. 新しい出会いを求める

 

2. 構える|今まで大丈夫でも、この先大丈夫とはかぎらない

 

ホ〇エモン(実は私と同期です!)のお言葉、「想定内」。物事を想定内にしておくと、ストレスは小さくて済むのです。だって、その方がインパクトは少ないですから。

 

産業医というのは、労働衛生のリスクマネジメントを請け負う仕事です。「明日会社がなくなるかも」「労働問題で今は会社がなくなってしまう」ということをいかに理解してもらうか、ということが大事なのですが、よく聞くのは、「今まで大丈夫だったから、これからも大丈夫」というセリフ。

 

東日本大震災のとき、皆さん、あれほど大きな自然災害が起きることを想定していましたか? 私は少なくとも、想定していませんでした。私は被災者ではありませんが、当時被災地の近くの病院に勤務していましたので、一般に出回らないショッキングな写真も見ました。それですごくショックだったか、というと、「人は死ぬ」ということを医師として実感していることもあり、実はそんなにショックを受けていません。想定内、と言われればそうだったのかもしれません。

 

「想定外」をシュミレーションしてストレスに強くなる

 

私の場合、「想定外」といえば、「家族の死」や「もし自分が病気になったら」ということになります。そういう時のシミュレーションとして、自分がどう動くべきか…というプランA、B、くらいは立てるようにしています(普段からそんなことを考えているわけではないのですが)。

 

昨年、私は命にかかわる病気になり、「自分が死んだらどうするのか」ということを考えるきっかけにもなりました。私のオススメは、年に1回、遺書を書くこと。遺書っていうと大げさですが、「自分が死んだらどうしてほしいリスト」を書くのです。これは誰にあげる、これは誰によろしく頼む、写真はこれがいい、とか。

実は断捨離の意味もあったりして、意外に楽しかったりするものです。

 

「構える」対策として、悲しい「想定外」を例に挙げましたが、楽しい「想定外」も、実は大きなストレス解消要因になります。明日、突然昇進したら? 社長に抜擢されたら? 宝くじが当たったら?

 

ベストシナリオは1つではなく、たくさんあります。ぜひ、考えてみてください。楽しいこと、これからやりたいことをたくさん用意して、走っていくのは楽しいです。

 

3. 区切る|フリーランスだからこそ、意識してリセットを

 

フリーランスにとっては難しいかもしれないけれど、実は女性はこれが得意なはず! と私は思っています。特に「時間を区切る」ことに関しては、働くママは大得意! その他にも「場所を区切る」「五感を区切る」があげられます。

 

ストレスの度合いは、「強度」✖「持続時間」によって決まります。つまり、ストレスを持続させないことが大事で、このためには短期的な対策と長期的な対策があります。パソコン作業を一時間やったらトイレ休憩を挟む、水を飲む、ちょっと外見てぼーっとする、というのは、短期的な対策。

長期的な対策としては、有休を取ってどこかにいく(これは時間だけでなく、場所、五感、全てにおいて区切りになるので、オススメです)など。

 

アメリカの研究では、休みを計画すると、その後8週間、満足度、幸せ度が上がる、という結果があるそうです。何も、1週間長期の休みをとる! のではなく、週末から合わせて2泊3日でも十分です。時間が自由に使えるということは、つまりいつも仕事ができるということでもあるわけで、それでは区切りがありません。ぜひ、フリーランスの方こそ「時間が自由」という考えで自分を縛らず、たまにはリセットしましょう。

 

時間・場所・五感を区切って、仕事にメリハリを

 

ちなみに、私は今日、この原稿をホテルで書いています。たまにですが、詰めて原稿を書く時、私はホテルで書いたりします。もちろん帰らないといけないわけですが(笑)。事務所を借りるより効率的ですし、私のように一人でものを書くのが好きという人にはおすすめです。これは「場所を区切る」ってやつでしょうかね。

 

「五感を区切る」ということに関しては、さっき述べた通り旅行が一番のおすすめです。ほかにも、普段見ない景色をみるとか、高いところに登ってみる、アロマテラピーを使ってみる、ゆっくりお風呂に入る、マッサージ、風に吹かれる、季節を感じる、美味しいものを食べる、好きな音楽を聴くなど、すべて五感に作用します。

1つくらいはできそうな気がしてきませんか?

 

私自身は自宅にいると、どうしてもあれやんなきゃ、これやんなきゃ、漫画あるから逃げよう! となってしまう人ですが(笑)、場所を変えるだけで原稿がはかどるはかどる!

 

場所を変えるにも、身近なところでは図書館であったり、喫茶店であったり、いろんなところがあると思います。守秘義務があると、外では難しいこともあるかもしれませんが…。

 

今回のまとめとしては、「スマホを捨てよ、外に出よう!」(寺山修司パクリ)ということです。

想像力を働かせて「想定外」を考えてみること、仕事を「区切る」こと、みなさんもぜひ習慣にしてみてくださいね。

野尻紀代美
産業医(労働衛生コンサルタント)、内科(呼吸器)、日本ストレスチェック協会ファシリテーター

佐賀医科大学医学部医学科(現佐賀大学医学部医学科)卒。卒業後、東京逓信病院にて6年間、内科・呼吸器内科スタッフとして勤務。30歳のとき、3人で株式会社ヘルスケア・コミッティー起業。35歳で会社売却。この間、産業医・僻地診療、訪問診療などを経験。一児の母。
現在は産業医としてクライアント9社担当、僻地診療と東京での診療継続中。
趣味は散歩、水泳、自己逃避、読書。
https://www.facebook.com/westfield.consulting.Inc/

 

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