明けましておめでとうございます!

「フリーランス編集長」の高橋実帆子です。

 

皆さんは、今、どこでこの記事を読んでいますか?

実家や旅行先で久しぶりにゆっくりした時間を過ごし、「プライベートと仕事のやりがい、やっぱりどちらも大切!」と思いを新たにしている方もいるのではないでしょうか。

 

そんな皆さんに、Cueではひとつの選択肢として「フリーランス」という働き方をご紹介しています。

 

現役フリーランスの方はもちろん、「新しい働き方に挑戦したい!」という夢を持つ皆さんのお役に立てるよう、ますますパワーアップしてまいりますので、2018年のCueにどうぞご期待ください!

 

10年で5回、国内引っ越しを経験しました・・・

 

さて、以前『フリーランス編集長の「ちょっとひとやすみ」【1】~創刊1周年のご挨拶に代えて~』でもお話しした通り、私はいわゆる「転妻」(転勤妻)です。

同い年の夫と結婚して10年になりますが、転勤族の夫と共に、日本全国西へ東へ、これまでに5回の引っ越しを経験しました。

 

 

今日は、ほとんど1年おきに引っ越しをし、2人のやんちゃ坊主を育てる転妻の私が、仕事を辞めずに続けてこられた3つの理由をお伝えしたいと思います。

お正月休みの暇つぶしに、笑って読んでもらえたら嬉しいです。

 

1.細くてもいい。とにかく糸をつなぐ

2.「遠くのお得意様」と「近くのご新規様」

3.譲れないポイントをひとつだけ持つ

 

1.細くてもいい。とにかく糸をつなぐ

 

結婚と同時に東京の会社を退職した私の新生活は、夫の赴任先だった山形で始まりました。

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知人のいない、土地勘もない場所での暮らしは想像以上に孤独感が強く、夫が長期出張中の冬の朝、ひとりで雪かきをしながら、「今、私がいなくなっても誰も気づかないよなあ…」なんて考えてしまうくらい追い詰められていました。

 

それでも少しずつ新しい土地に慣れ、地元の図書館で働き始め、長男も生まれて山形を好きになり始めたころ、夫に突然の辞令。やっとできた友達も、積み上げてきた暮らしも、自分の意志とはまったく関係のない、夫の会社の辞令一本でゼロリセットです。このとき初めて、「転勤族のパートナーと一緒に暮らすってこういうことなんだ…」と実感しました。

 

次に暮らしたのは埼玉。

 

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ここでWarisと出会い、編集・ライターの仕事を再開したのは以前『フリーランス編集長の「ちょっとひとやすみ」【1】~創刊1周年のご挨拶に代えて~』にもお話した通りです。

今回の転勤は、初めから「2年」の期限付き。その後、また日本のどこかに引っ越すことが分かっていました。

 

最初はもちろん、仕事を選ぶ余裕などありません。いただいたお仕事、ひとつひとつに全力で向き合い、仕事の勘を取り戻すと同時に、クライアントと信頼関係を築くことに努めました。

 

仕事を始めて1年ほど経つころには、いつの間にか、「引っ越しをしても、今の仕事を続けていきたい」と強く思うようになっていました。

そのためにはどうしたらいいんだろう…と考え、継続的に仕事を請けていたクライアントには、率直に事情を話して相談もしました。

 

その結果、数社のクライアントが「遠隔でもできるお仕事を依頼するので、引き続きお願いします」と言ってくれたのは、私自身にとっても意外でした。

これは私の個人的な感想ですが、特に若手社員の多いベンチャー企業やIT関連の業種は、成果さえしっかりしていれば働き方にこだわりがなく、オンライン会議などITツールを駆使したワークスタイルに抵抗がない場合も多いので、遠隔でも仕事を継続しやすい印象があります。

 

正社員なら「続けるか、辞めるか」という決断を迫られる場面だったかもしれませんが、私の場合は、フリーランスだからこそ、仕事の一部を持ったまま引っ越しをして「細く、長く働き続ける」という選択をすることができました。

 

2.「遠くのお得意様」と「近くのご新規様」

 

さて、あっという間に2年間が過ぎ、次の引っ越し先はどこだったと思いますか?

なんと、沖縄です。

 

旅行でも訪れたことがなかった南の島に、夫の転勤で初上陸です。

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いくらIT技術が発達している時代とは言え、東京から1600kmも離れた場所で本当に仕事を続けられるのか…と一抹の不安もありましたが、結果は「何の問題もありませんでした」

 

Skypeでミーティングや取材をし、埼玉にいたときと同じように原稿を書き、週末には子どもを連れてビーチへ行き…と、リゾート気分を味わいながら仕事を続けることができたのです。

 

ただ、直接会う機会がほとんどないからこそ、クライアントとの電話やメールであえて仕事以外のことを話題にしたり、こちらの近況を添えたりして、体温の伝わるコミュニケーションを取るよう心掛けていました。

 

また、せっかく沖縄にいるので、ここでしかできない仕事がしたい…と思い、クライアント企業の「ひとり沖縄支社」を勝手に開設したつもりになって企画の提案をしたり、地元企業やNPOに飛び込み営業をかけたりしてみました。

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もちろん、すべてが実際の仕事に結びついたわけではありませんし、限られた時間の中で(沖縄での生活はわずか1年でした)人間関係を築くことの難しさも痛感しました。

ただ、リモート案件だけを請けているとどうしても仕事が単調になりがちなので、自分の脳に刺激を与えるためにも、「近くのご新規様」開拓活動は、今後も行く先々で続けていきたいと思っています。

 

3.譲れないポイントをひとつだけ持つ

 

その後、沖縄、長崎と1年おきに引っ越しをして、

 

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一昨年の夏からは、また東京で暮らしています。

東京に戻ってきて感じるのは、ここまで書いてきたことを引っくり返すようで恐縮ですが、「やっぱり都会にいると、仕事のチャンスが広がる」ということ。

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もちろん、リモートでも質の高い仕事はできますが、直接会って話をすることに勝るコミュニケーションはありません。Skypeやメールでは伝わらない微妙なニュアンスが、お互いに顔を見て話せば5分で分かり合える…ということも多々あります。

 

自分の仕事の都合だけを考えれば、できるだけ長く東京にいたいという気持ちはありますが、家族で過ごす時間の大切さ、そして自然の多い地方での生活が心身にもたらすプラスの影響を考えると、東京でバリバリ働き続けるだけが幸せな生き方ではないという思いがあるのもまた事実。

 

地方にいるときは、プライベートを楽しみながら、今目の前にある仕事を大切に過ごし、東京に戻ってきたら仕事の幅を広げてステップアップ…という働き方が、長い目で見ると自分らしいのかな…と今は考えています。

 

計画的なキャリアデザインとは程遠い、夫の転勤という偶然に左右されてきた私のキャリアですが、ひとつだけ、「これだけは譲らない」と心に決めて、守ってきたことがあります。

とてもシンプルなことです。

「どんなときも仕事の質を落とさず、必ず締め切りを守る」のが、私が自分に課してきた小さな約束。

 

引っ越しの段ボールに囲まれているときも、子どもや自分が体調を崩した時も、いつも通りのクオリティで、締め切り前に必ず納品する。そのためには、体調管理や、何かあったときのために請ける仕事の量をコントロールするなど、いくつかの工夫が必要になります。

 

特別な経験や人並み外れた能力があるわけではない転妻の私が、クライアントに信頼していただけた理由があるとすれば、そのささやかなこだわりではないかな…と自分では分析しています。

 

パートナーの転勤にかぎらず、出産や育児、介護や病気など、女性の人生にはさまざまなライフイベントやハプニングが起こります。

いっそ、仕事を辞めてしまおうか…と考えたとき、「0か100か」ではなく、「とりあえず30くらい」で働き続ける方法もあるということ。そうやって糸をつないでおけば、いつかチャンスが来たときにジャンプすることもできるのだと、この記事のことを一瞬でも思い出していただけたら、とても嬉しいです。

Cue編集長/言編み人 髙橋実帆子
髙橋実帆子
Cue編集長/言編み人

慶應義塾大学法学部政治学科卒。一般社団法人共同通信社記者などを経て、2013年からフリーランスに。転勤族の夫と共に日本全国を転々とし、2人の息子を育てながら、エディター・ライターとして、書籍や雑誌、webメディアの記事を手がける。2017年7月からCue編集長。
https://hana-tsuki.themedia.jp/

 

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