海外在住のため、顧客と対面でほとんど会うことのない「完全リモート」のスタイルで活躍するフリーランス駐妻3人が集まって、リモートで語り合う「駐妻座談会」。

 

仕事獲得の方法や、コミュニケーションツールの活用がテーマとなった『フリーランス駐妻達の最初の仕事の始め方』に続き、今回は、リモートワークの難しさを乗り越える方法についてお伝えします!

 

駐妻座談会1:フリーランス駐妻達の最初の仕事の始め方
駐妻座談会2:海外~日本・・完全リモートでの顧客との信頼関係の作り方
駐妻座談会3:日本企業が駐在妻にリモートワークで外注するメリット

前回までの「ブラジル駐在妻のフリーランス日記」はこちら

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■参加者
井川真由美さん
井川真由美さん
ドイツ在住。リモートの弁護士として複数企業の法務業務を担う。

 

後藤麻佑さん後藤麻佑さん
ブラジル在住中、コンサルティング会社、ベンチャー企業などのコンサルティング業務をリモートワークで実施(現在は帰国し、日本でフリーランスとして活動中)

 

加治屋真実
加治屋真実
ブラジル在住。リモートワークで複数のベンチャー企業の経営企画・営業企画業務を担う

 

■モデレーター

小崎亜依子
小崎亜依子さん
Waris Innovation Hub プロデューサー
Warisワークアゲイン事業プロデューサー

 

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(以下敬称略)

小崎)チャットツールなどの進化がリモートでのコミュニケーションを容易にしているのですね。そして、一時帰国時には、対面でのコミュニケーションの時間を大事にされていらっしゃる、素晴らしいです。その一方で、日常的には顧客と直接会えない中、顧客からの信頼を獲得するために心がけていることはありますか?

 

井川)レスポンスのスピードと仕事の丁寧さを意識しています。時差もあるので、そこも考慮に入れて、クライアントがストレスを感じないよう常に素早いレスポンスを心がけています。

 

後藤)仕事の質を大事にしています。どんな仕事にもこだわれるポイントはたくさんあります。表を見やすく作ったり、文章を工夫したり…成果物を受け取った相手が使いやすいよう常に相手を想像しながら仕事をしています。

 

加治屋)やはり直接会えない分、成果物で評価してもらうしかないので気合が入りますよね。離れていてもまずは小さなお仕事を頂き、それを期待値プラスアルファくらいのレベルで仕上げることで信頼を獲得していくのが重要だと思っています。

 

後藤)そうですね、完全リモートだと、いきなり大きい仕事を任せて頂くのは難しいので、細かい部分で信頼を積み重ねて、徐々に仕事の幅や量を広げていくイメージですね。

 

小崎)最初は小さい案件を何とかして獲得し、チャットツールなどを駆使して、クライアントと密なコミュニケーションをとりながら、期待値プラスアルファで仕上げていきながら信頼を獲得する。そんなプロセスを経ての今なんですね!大変な努力があったかと思いますが、リモートワークをする中での失敗談や難しいポイントなどがあれば教えてください。

 

後藤)相手と成果物のイメージがずれたまま作業を進めてしまったことがありました。近くにいれば声をかけやすいけれど、リモートワークだと相手との齟齬が発生していることに気づかず進んでしまうことが多い。それからは、案件を受けた時にかなり細かいところまで握って、齟齬が起きないようにしています。具体的には、仕事の依頼を受けた際には、必要なステップを分解し、最初に必要工程と各工数の見積もりをクライアントに提出しています。

 

井川)仕事を依頼したいというお話をいただいた後、具体的なご依頼がないまま、顧客からの連絡が途絶えてしまうケースがたまにあります。リモートワークで、どうやって仕事を切り出して依頼すればいいのか難しく感じているのだと思いますが、顧客の社内の状況もよくわからない中で、メールやチャットだと、なかなかこちらからフォローしてニーズを引き出すのが難しいです。

 

加治屋)わかります! 連絡を密に取れているときは問題ないのですが、先方の社内の状況やニーズの変化を捉えるのがとても難しいと感じます。1週間に1度しか話す機会のない方もいるのですが、話している中で温度感が変わっていることを感じ、ミーティングの途中で方針修正をすることも多いです。

 

後藤)社内の状況の変化は、自分から情報を取りに行かない限り、なかなか把握し難しい分野だと思います。特に大企業だとかなり難しいですよね。ベンチャー企業などだと経営者の方と直にコミュニケーションを取れることが多いため、ミーティングの時雑談の形でお話を伺うようにしています。

 

加治屋)私は最近、1社につき複数のプロジェクトや部署に関わらせてもらって、なるべく複数の方と広く接点を持つようにしています。色々な立場の方から見た社内の状況がわかるので、以前よりも仕事がしやすくなってきました。

 

小崎)リモートでも状況やニーズの変化を積極的に把握しにいく努力が必要で、複数の方とコミュニケーションを持てる環境にするという点、完全リモートフリーランスの方の参考になりそうです。その一方で、フリーランスを使う側の力量も重要ですよね。

難易度の高い業務において、お三方とも、クライアントから高い評価を得ていますが、その秘訣は何だと思いますか?

 

井川)大切にしているのは「現場目線」ですね。弁護士として、リスクを指摘するのは当然ですが、杓子定規に「リスクがあるので全部ダメです」ではなく、「どうしたら顧客がやりたいことを実現できるか」を考え、絶対にダメなこととそうでないことを伝え、どのようにしたらリスクを回避できるかをアドバイスするようにしています。

 

加治屋)顧客が何を大事にしているのか、社内で日々どんな会話がなされているか想像して、それに何よりも敬意を持つよう意識しています。そうすると顧客のことが好きになってきてそれが相手にも伝わり、「業者」としてではなくて「仲間」と捉えて頂けるようになって、どんどん仕事が楽しくなっていきます。

 

井川)顧客のことを知るって本当に大事だと思います。私もクライアントのアプリを入れて使ってみたり、ホームページをチェックしたりしています。クライアントのことを知ることができるし、コミュニケーションのきっかけにもなりますしね。

 

後藤)私の場合、仕事の質に加えて、仕事以外の部分で自分を知ってもらうことを心がけています。自分の思いやこれからやりたいことを、雑談をする中で共有するようにしています。私は加治屋さんと一緒に、駐妻のキャリアを応援する駐妻キャリアnetというコミュニティを立ち上げたのですが、そのコミュニティに対する思いを伝えることで、仕事だけではなく人間としての繋がりが作れるような気がします。

 

小崎)専門家として先生的にアドバイスを行うのでも、言われたことを淡々とこなすのでもなく、離れていてもチームメンバーとして仕事、そして会社に愛を持って仕事に向き合っていらっしゃるのですね。この辺りが高評価のポイントなのかもしれません!

 

『駐妻座談会ー日本企業が駐在妻にリモートワークで仕事を外注するメリット』につづく

フリーランス 加治屋真実加治屋真実

フリーランス・駐妻キャリアnet代表

1983年生まれ。東京大学文学部卒業後、2007年に株式会社リクルートエージェント(現 リクルートキャリア)入社。経営企画、営業企画部門にて、中期経営計画や営業戦略立案、業務効率化などに従事。その後、事業開発部門にて新規事業の企画・立ち上げ・推進を担当。夫の海外赴任に伴い同社を2016年に退職。現在はブラジル在住のフリーランスとして、複数の日本企業の経営企画・営業企画業務にリモートワークの形で関わっている。また、キャリアに悩む世界中の駐妻を応援し共に成長するコミュニティ「駐妻キャリアnet」を運営している。

 

駐妻キャリアnet サイト http://chuzuma-career.hatenablog.com
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