嫌われる勇気』という本をご存じですか?2013年に発売されたにも関わらず、Amazonのビジネス本ランキングでは未だに上位ランクインしている大ベストセラー本です(2017年12月19日現在)。一方、同著者の『幸せになる勇気』はというと…ランキングには入っていません。

 

もしかして、日本では「幸せになりたい」よりも「人に嫌われたくない」と潜在的に感じている方が多いのでは!? と思い調べてみると、なんと! 「日本人の50%強が悲観的で心配性、そのうち30%が自分よりも人に意識が向きやすい」という結果が出ているそうです!

 

そこで、アメリカ ワシントン大学で研究開発されている最新脳科学【TCI】の日本での独占使用権を持ち、17年の研究実績がある株式会社ヒューマン・キャピタル・コンサルティングの川﨑代表に、日本人特有の悲観的な思考との上手なつきあい方、そしてそれをフリーランスの働き方に強みとして活かすコツについてお話を伺いました。

脳科学テストと心理学テストの違いとは?

 

山田:まず、世の中にはたくさんのテストがありますが、脳科学をベースにしたテストと心理学をベースにしたテストとの大きな違いってなんですか?

 

川﨑:いきなり専門的な話になって恐縮ですが、今世の中に出ている「適性テスト」と呼ばれる多くの検査が、心理学を背景に、統計学を用いて作られています。心理学をベースとしたテストは、「検査した瞬間のその人の傾向」について、いくつかのカテゴリーに分類を行うのが特徴です。一方、脳科学の場合は「その行動が、脳の構造によってどのように引き起こされるのか」と、もう一段深い階層から分析します。そのため、時系列に関係なく、ゆるぎない確証が得られます。

 

私たちが提供しているTCIでは、「脳内における3つのホルモン分泌の状態が行動の違いを生じさせる」という研究結果があります。行動をアンケートで測定することで、人の変わらない部分(遺伝的)と変えられる部分(後天的)が分かるというのが大きな違いの一つです。 

 

脳内ホルモンの遺伝的な分泌傾向が、人の感情を左右する?

 

山田:たしかに、心理テストの場合、受けた年齢や状況によって結果に差が出ますもんね。脳科学なら変わらない部分と変えられる部分が別々に出てくるんですか。分かりやすそうですね。で、川崎さん、日本人の約50%が遺伝的に悲観的で心配性ってどういうことですか? それを聞くだけで不安になります!

 

川﨑:そう不安にならないでください(笑)。この悲観的で心配性というのは「プレゼンに失敗したらどうしよう」「これを言ったら嫌われるかもしれない」「この仕事は1人でやるしかないんだけど、あとから何か言われたらどうしよう」と、こんな風に考える不安・緊張・人見知り・悲観的な考え方のことを指します。こうした感情(情動)が湧くのには脳内のセロトニンが関わっていて、これは親から遺伝的に受け継いだ生涯変わりにくい脳の構造なのです。日本人の場合、その構造を持つ方が50%強いるということです。

 

山田:えっ、遺伝・・・。じゃあ、人見知りを克服したい!とか、心配性を直したい!というのはできないってことですか?

 

川﨑:はい。例えば人見知りについては脳の構造上、知らない人に接したときに、瞬間的に人見知りの感情が湧いてしまうことは抑えようがありません。そう反応するのが、その人の脳にとっては自然なことですから。だから、全くの根本から人見知りの感情を消し去ったり、変えたりすることは難しいと言えるでしょう。

 

日本の長寿企業は、悲観的な遺伝的気質が鍵?

 

山田:ショック! 川﨑代表、一生悲観的とか人見知りでいるのは嫌です、どうすればいいですか? しかもフリーランスは、1人という身軽さもあるけど、結局クライアントとコミュニケーション取れないと仕事にならないのも事実だし…。

 

川﨑:安心してください(笑)。まず「悲観的・心配性・人見知り=悪いこと」ではありません。これらの感情(情動)に「良し悪し」はないんですよ。例えば人見知りであれば、カンタンに人の口車に乗ったりだまされたりすることはありません。また、危険を避け安全な道を選ぶためにも、回避的な行動をとることは必要不可欠です。

 

日本は世界の中でも長寿の企業が多いと言われていますよね。これも、慎重に行動できる遺伝的な気質があるからこそ、文化や企業を長く存続させられることにつながっている、と考えられます。

 

また、先の例のように初対面の人に人見知りの感情が湧いたとしても、経験や知識があれば、感情をコントロールして明るく接することができるようになります。みなさん、表面上は笑顔で大人の対応なさるでしょう?(笑)

 

山田:たしかにそうですね(笑)。でも「良し悪しはない」とはいえ、不憫な感じがします。どうやってコントロールしてつきあっていけばいいんですか?

 

感情をコントロールするためには、まず傾向を把握すること

 

川﨑:いい質問ですね。脳内ホルモンの分泌量をエイッ!と気合で変えることはできませんが、対処することは十分可能です。同じようにホルモン分泌によって引き起こされる、女性の月経に例えてみましょう。山田さんはどう対処していますか?

 

山田:私は眠くなりやすいので早めに寝る、とか。あとお酒を飲みすぎないように気を付けています。

 

川﨑:そういうことです。自分の傾向を受けとめた上で、どう対処すればよいのかは選択できるのです。自分は人よりも悲観的に考えやすいタイプだ! ということが分かれば、そこに対して「どうすればこの不安が解消できるかな?」と考えて対処すればいい。

 

例えば、雨が心配なら折り畳み傘を持てばいい、というようにね。そこを無理して「『雨なんか降らない!』とポジティブに思えなきゃダメだ!」と、もともと持っている感情を真っ向から否定して変えようとすると、「どうしていつも悲観的に考えてしまうんだ。自分はなんてダメなんだ!」と自己否定のループにおちいってしまいます。

 

山田:あ、そうか、わざわざポジティブ変換しなくていいんですね。

 

なりやすい感情の傾向を踏まえて、自分なりのルール作りを!

 

川﨑:その通りです。自分のタイプを認めて受け入れて、対処する。そもそもこの不安や悲観性があるからこそ、ものごとへのリスクヘッジができるし、それが得意になるわけです。大きな失敗を起こしにくいタイプとも言えるでしょう。

 

ですから、このような方がフリーランスとして働いたときには、その特徴を活かし、自分なりの就業ルールをきちんと決めておいたり、お客様とのやりとりを密にして相互チェックができる関係を作ったり、と自分が不安になりそうなことに対して先に手を打っておく。ということをしてみると、自分らしくお仕事ができると思いますよ。

 

山田:なるほど。悲観的・心配性=悪いというのは思い込みだったんですね。自分の脳タイプを知ることで、自分の強みとしてフリーランスの働き方にも活かせそうですね。ありがとうございました!

 

ちなみに私がこの脳科学テストを受けてみたところ、衝撃的なほどネガティブ因子が低く出ていました。もともとネアカなタイプとは思っていましたが「脳内ポジティブお花畑」状態だということに、いささかショックを受けています。

 

たしかに、昔から学校のテストでも見直しするというようなリスクヘッジ行動は皆無。ケアレスミス常習犯で絶対に100点は取れず、社会人になって労務管理の仕事をしたときも、提出書類の字を間違わずにただ書き写すことすらできない。というのが特徴でした。悲観的な遺伝子を持ってさえいれば、もっと優秀だったかもしれないのに~!! と思ったのでした。

 

—-

今回ご紹介した脳科学【TCI】へのお問い合わせはこちら

株式会社ヒューマン・キャピタル・コンサルティング

広報 眞柄 m.magara@e-action.ne.jp

ワークライフコーチ 山田真有奈山田 真有奈
ワークライフコーチ
北海道出身/東京在住

人材系上場企業での営業、ベンチャー企業での人事を経てコーチとして独立。「はたらく女性の人生をもっと自由で豊かに」を軸に、ワシントン大学の最新脳科学【TCI】を使った強みと才能を発掘するコーチとして活動。年間のべ300名以上のコーチングや企業向けセミナーを行う。女性にとって持続可能で心から満足のいくキャリアとライフイベントの両立とは?を模索するため、コーチのほかに法人広報・WEBライターなどのパラレルキャリアを実践している。現在一児の母として子育てとフリーランスの仕事の両立に奔走中。

Blog:http://ameblo.jp/bunshin2015

 

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします