政府が“一億総活躍社会”を掲げたことに伴い、働き方の見直しが進んでいます。長時間労働が大きな問題として取り沙汰されるようになり、フリーランスという働き方も、子育て中の女性が仕事を継続することも、今大きな注目を集めていますよね。

ワーキングマザーがフリーランスとして働くには、メリットもデメリットもあります。今回は、“ママ”としての役割にスポットを当て、自身の経験も踏まえてお話したいと思います。

 

ワーキングマザーがフリーランスを選ぶ理由

 

ワークングマザーが会社員からフリーランスになる理由は、人それぞれ違いますが、「仕事、子育て、家事の三つ巴に限界を感じた」「時短制度と、仕事内容・報酬が見合わないと感じた」「子どもとの時間を増やしたかった」といった声をよく耳にします。

 

仕事をしながら、子育ても家事も一人で完璧にこなすなんて、そもそも無理な話だと思います。できている方もいらっしゃいますが、それはその方の能力が突出しているのであって、全ての女性に要求されても、困ってしまいますよね。この状況が改善されるには、男性も含めた働き方改革、企業・個人・社会全体の意識改革、法律や制度の整備などが必要であり、問題解決への道のりをようやく歩み出したところ。まだ時間はかかるでしょう。

 

家事育児に時間を割くために稼働量を落とす

 

私は、2013年にフリーランスに転身し、翌年に結婚、2015年に出産しました。子どもが7ヶ月の時に保育園に入れることができ、復職しました。現在もフリーランスとして働いています。

 

私の場合は、もともと家事も育児も、しっかりやりたいタイプ。特に食事の準備が疎かになるとイライラしてしまうので、今のようなスタイルを取っています。家事育児に時間を割くために稼働量を落としているので、家庭での分担が私に寄るのは当然、という認識です。しかし、夫が何もしなくていいかというと、ちょっと違うと思うのです。

 

保育園への送り迎えは、朝夕で分担

 

朝の保育園登園を夫が担当し、お迎えは私と分けていますが、月曜日は私が18時半から固定の仕事を持っているため、その日だけ朝夕の担当を逆にしています。また、夫は土日休みですが、私は土曜日に仕事を持っているため、この日は子どものお世話や家事を任せています。

私の仕事は、時に出張案件が打診されます。夫に相談し、その日の家事育児をお願いできたら、お引き受けしています。夫も忙しい場合は、実家に頼ることもあります。

 

話し合いを重ねてたどり着いた、「できる方がやる」スタイル

 

我が家の家事・育児の分担のモットーは、「できる方がやる」。普段は、私の方ができるから、私がやる。イレギュラー時は、夫にやってもらう。その時々に応じて相談しながら、フレキシブルに変えています。

 

このスタイルにたどり着くまでに、結婚前・結婚後、妊娠前・妊娠中・産後、復職前・復職後と、それぞれのフェーズですり合わせを重ねてきました。その時々で、お互いの仕事の状況、優先すべきこと、自分や相手の気持ちに変化があるので、都度話し合ってきました。

 

「自分がどうありたいか」を家族に話そう

 

自分が何を大切にしたいか、人生をどう生きたいか。親として・パートナーとして、どうあるべきか、どう関わりたいか。相手がどう考えているかがわからないと、お互いサポートできませんし、どちらかに負担が寄っていたとしても、気づくことができず、ストレスを溜めてしまうと思います。一番近くにいて、応援したい・してほしい、理解したい・してほしい存在だからこそ、こまめなコミュニケーションは不可欠です。我が家では、今後もすり合わせを続けていきたいと思っています。

 

現状は女性が担っていることが多い家事・育児。「『妻がフリーランスになると、夫がますます家事・育児をしなくなる』というジレンマ」を抱えている家庭も少なくないようです。

(※参考記事:治部れんげさん|妻がフリーランスになると、夫がますます家事をしなくなる!?

 

家族でしっかり話し合い、「今はあなたの仕事が忙しく、子どもも手がかかるので、私がフリーランスになって、家事育児を多く担えるようにする。子どもが小学生になったら、再び会社員に戻るつもりなので、その時はあなたも早帰りして協力してほしい」など、自分の考えや要望をきちんと伝えることが、とても大切だと思います

 

迷ったら、「子どもを保育園に預ける」と決めた原点に戻る

 

復職した当初は、フリーランスと会社員との違いが気になってしまい、不安になったり、迷ったりしたこともありました。

例えば、産休・育休中の手当てがない、復帰時期は自分次第、といった制度周りのこと。どのくらいの量・頻度で仕事をするのか、といったボリュームのこと。さらに、一定期間休んでしまったために、再びお仕事をもらえるようになるのか、という大きな不安との闘いもありました。

 

その度に、「子どもを保育園に預ける」と決めた原点に戻ることを心がけました。その原点とは、「幼いうちから社会性を身に付け、自己主張できる子になってほしい。どんな状況であっても、自ら打開できるたくましい子に育ってほしい」という夫婦共通の子育て方針です。

保育園で幼いうちから揉まれることは、我が家の方針とも合うと思ったのです。また、自分らしく働く背中を見せることは、将来的に子どもにも良い影響を与えられるのでは、と思いました。

 

子どもを保育園に預けて働いていると、頻繁に、急に病気になる、体調不良が長引くといった事態に直面したり、仕事・育児・家事のバランスに悩んだり、子どもの成長をうれしく感じたり、子どもに申し訳なく思えたり、ふがいない自分を責めたり、「私、頑張ってる!」と自分を褒めてあげたくなったり…と、日々感情のジェットコースターに乗っている気分になりますよね。「私は何のために仕事をしているんだろう?」と自問自答することもあるでしょう。そんな時、原点に戻れると、とても気が楽になれると思います。

 

フリーランスというスタイルを選んだからこそ出てくる、悩みや葛藤もあると思います。でも、子どもに「働くって楽しいことなんだ」「仕事を認められて、報酬をもらえるってうれしいんだ」と感じてもらえたら、働き甲斐がありますよね。新しい働き方だからこそ、私たち世代がパイオニアとして切り開いていけるよう、頑張っていけたらいいですね!

 

文/天田有美

 

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