Warisでは、フリーランスやフリーランスに興味がある女性を対象に、実際に活躍中の先輩フリーランスをゲストにお招きし、幸せなフリーランスとしての働き方、生き方を考える『フリーランスサロン』を定期的に開催しています。

 

会社が用意したキャリアプランがあるわけでもなく、 自分自身でキャリアアップを図る必要があるフリーランス。

目の前の仕事はもちろんのこと、その先の先まで見据え、自分で自分をマネジメントする能力も欠かせません。けれども、将来のキャリアプランがイメージしにくいことが、会社員からフリーランス転向への踏み出せない理由という方もいるのではないでしょうか。

 

そこで、第3回目となる今回は、複数の仕事を回しながら、しなやかにステップアップをはかっていらっしゃる”業務改善・新規事業フリーランサー”矢田貴子さん(インタビュー記事:「お寺の嫁」と「企業の助っ人」二足のわらじを全う)に、フリーランスの仕事獲得やキャリアアップ法についてお聞きしました。SPECES大手町ビルで開催されたワークショップの様子をお伝えします。

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▽写真左が”業務改善・新規事業フリーランサー”矢田貴子さん

 

1. フリーランスの始め方~やってみてわかるそれぞれのやり方~

 

大企業、中小企業を渡り歩き、主に経営企画、事業企画、マーケティングのご経験を積んできた矢田貴子さん。フリーランスになったのは、「お寺の嫁」になったことをきっかけに、会社員と嫁業との両立の難しさに直面したからでした。嫁業もきちんとこなそうとすると思ったよりも時間がかかり、決められた枠組みのある会社員を続けながらこなすにはムリだと気付いたのです。

 

最初の2年間は、前職からのつながりや友人・知人からの紹介でお仕事を継続してきました。「個人になっても仕事をお願いしたい」というクライアントからの依頼、クライアントから紹介された新しいクライアントからの依頼、友人知人から舞い込む依頼などを「つぎはぎ」しながらキャリアを継続します。

 

Warisに登録したのは、「まったく知らないクライアントの仕事も受けたい」「新たな環境に飛び込みたい」という気持ちが芽生えたからでした。

 

Warisから紹介される仕事の中には、自分では獲得できなかった大手企業のプロジェクト案件も含まれたため、新たな経験を増やすことができました。さらに、プロジェクトに関わるフリーランス仲間とのつながりもできたのです。

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矢田さんがフリーランスになってからの3年を振り返ると、数回の転職を経て築いていた「人脈」が、フリーランスになってから現在にいたるまでの仕事につながり、「エージェント(Waris)」の利用が、自分では知りえなかった仕事につながり、現在のフリーランスとしてのキャリアとなっていると言えそうです。

 

 

2. フリーランスが陥りがち キャリアアップの「3つの勘違い」

 

フリーランスとしてキャリアアップを考えるときに注意したいのは、3つの「勘違い」です。矢田さんからは対処法についてのアドバイスもありました。

 

(1)フリーランスになる=キャリアアップ ではない

 

会社員時代は、会社が用意したキャリアプランなどによって育ててもらえますが、フリーランスのキャリア形成は自己責任。フリーランスになったから、自動的にキャリアアップができるわけではありません。自分でコントロールしてキャリアプランを立て、周りの先輩フリーランスの真似をしながらでも経験を積んでいくことで、本当の意味でのキャリアアップを手に入れることにつながるのです。

 

(2)同じ仕事をし続けるだけがプロではない

 

フリーランスの仕事には、それぞれの専門分野ごとに、ある程度は決まったやり方があります。幾度も同様のプロジェクトに携わっていれば、経験を積み重ねる中で「やり方」に磨きがかかり、実行速度が速くなります。ただ、その繰り返しだけではプロとは言えないでしょう。そのクライアントならではの独自の視点(エッセンス)を提案・実行し、実績を出していくことが大切なのです。

 

(3)依頼された仕事の件数だけでなく成果の質も大切

 

数多くの仕事をした、ということが、そのままフリーランスとしての評価につながるわけではありません。仕事の内容、成果の内容が自身の評価になります。量だけではなく、質で見られる、評価されることに対しても、注力していくことが大切です。

 

3.フリーランスならではの時間の使い方~複数案件を同時にまわすには~

 

(1)80:20の使い分け

 

常に複数の案件を抱えている矢田さんによると、頭のメモリを80:20に分け、80は目の前のこと、20はその他の進行中の業務を意識することで、常に同時進行が可能な状態にしているそうです。これはサッカーのように、ボールを目で追いつつも、ボールに直接タッチしない周辺選手の動きに目配りする感覚に似ています。団体スポーツをやられていた方には分かりやすい感覚かもしれません。

 

(2)Face to Faceの大切さ

 

打ち合わせ時のみ出社でよい、リモート勤務でよいといわれても、あえて出社し「Face to Face」で話をすることも大切です。例えば、在宅で10時間かけていた業務が、出社して1時間ミーティングをすれば終わる、ということもあるからです。また、出社することでそのクライアントの他の情報、課題などに触れることもでき、思わぬ発見があったりします。直接顔を合わせてコミュニケーションをすることで、クライアントもフリーランサーを「外部業者」扱いするのではなく、職場の「仲間」として受け入れようとしてくれるでしょう。

 

(3)頭の中でオンとオフを切り替える

 

休みであっても仕事のことを考えていたりすると、休んでいないような感覚に陥ることがあります。それでも、自分の気持ちの中で仕事とそれ以外の「時間の切り分け」ができればいいのではないでしょうか。「時間管理は得意ではない」とおっしゃる矢田さんも、気持ちの中の時間の切り分けができていることで不満がないそうです。

 

(4)お客様目線で業務に取り組む

 

「個人のキャリアは計画的偶発性によって形成される」というキャリア理論があります。「予期せぬ出来事が個人のキャリアを左右する」「起きたことを最大限活用する」「偶然を積極的に作り出し、キャリア形成につなげることが大切」という考え方です。そのためには、好奇心や楽観性、持続性、柔軟性、リスク・テイキングなどの要素が必要と言われています。

「まずはお客様のために」という姿勢で、知っていることにも知らないことにも、様々なことに興味を持って業務に従事することが、次のキャリアにつながります。

 

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イベントの参加者からは「会社員として働いている間にも磨けるスキルがあると気づきを得た」「フリーランスという働き方が自分に合っているかどうか、考えるきっかけになった」などの感想をいただきました。

 

お話を聞かせてくださった矢田貴子さん、参加者の皆さま、本当にありがとうございました。

キャリアカウンセラー/島谷美奈子

国家資格キャリアコンサルタント、産業カウンセラー。福岡県出身。15年以上にわたり人材ビジネス業界、公的機関等にて人材活用・キャリアカウンセリングに従事。のべ5000名以上のカウンセリング実績を持つ。現在は、株式会社Warisでキャリアカウンセラーを担当するほか、女性の再就職セミナー講師、大手企業の職場環境改善委員を務める。横浜ウーマンビジネスフェスタ2015・2016実行委員。
http://waris.co.jp

 

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