24歳で自身の店をオープンしてから35年間、下着のフィッティングを通して多くの女性の心と身体に寄り添い続けてきた『リュー・ドゥ・リュー』オーナーの龍多美子さんへのインタビュー。

連載2回目は龍さんのキャリアをお聞きしながら、自身の道を迷いなく進むための極意に迫ります。もやもやしている方、必見ですよ!

・第1回: 自分を変えたいのならまず、正しいブラジャーをつけましょう
・第2回:「今」に集中しましょう。不安からは何も生まれません
・第3回 :忙しくても「自分自身」と対話することを大切にしてほしい

— 龍さんが下着のスペシャリストを志したのはなぜですか?

子どもの頃から下着が好きで、初めてインポートの下着を買ったのが12歳。デパートに連れていってほしいとお願いして、インポートの下着売り場に直行して、アメリカのブランドのブラジャーを買ったのを覚えています。

 

なぜ下着が好きなのかと聞かれると、そこに理屈はないのですが、3人姉妹の末っ子で、大人な姉たちをいつも側で眺めていたからか、「女性はきれいじゃなくちゃ!」という思いはベースにありましたね。きれいになるには下着だろうと思って、おこづかいを貯めてはインポートの下着を少しずつ買っていました。

 

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でも、本格的に下着にのめり込むきっかけになったのは、高校に通っていた16歳の時ですね。当時の恋人に「これが好き」と見せられたのが、雑誌に載っていたガーターベルトでした。さっそくお店へ行き、ガーターベルトとストッキングを初めて身にまとった瞬間、「ってこういう事なんだ!!」と衝撃を受けました。

 

それからインポートの下着に夢中になり、その道にガッと舵をきりましたね。憧れの店に行き「アルバイトをさせてほしい」と自ら頼み、5年間働いて店長を務めた後、24歳で自身の店「リュー・ドゥ・リュー」を立ち上げました。

 

— 24歳で独立された行動力と決断力がすごいです

下着に夢中になり始めた時点で、いつか店をもつと決めていましたから、とくに早いとは思いませんでした。開店した頃はバブル経済がブレイクポイントまで上っていく時で経済的に追い風が吹いていたし、ちょうどインポートの下着がもてはやされ始めた時期でもありました。開店から5年の間に猛烈な勢いで成長し、当初の10坪の店が手狭になってしまったため、30歳のときに100平米の店を作りました。

 

ところが、その数年後に待っていたのがバブル崩壊でした。しばらくは踏ん張りましたが、目に見えてガクンと売上が減り、移転して仕切り直さざるを得なくなりました。そんなわけで、30代は繁栄と崖っぷちを味わった時代でしたね。

『リュー・ドゥ・リュー』オーナーの龍多美子さん

龍 多美子(りゅう・たみこ)

1957年東京生まれ。高校時代から下着の魅力に惹かれ、ランジェリーショップでのアルバイトを経て82年に独立し「リュー・ドゥ・リュー」を開業。現在は吉祥寺本店の他に全国11都市で定期的な販売会を開催中。的確なサイズ判断とカウンセリングで、オープン以来のべ7万人以上の女性たちの身体と意識の変革に寄り添い続けてきた、業界のオピニオンリーダー的存在。下着専門店などのコンサルティング業務や、業界の人材育成のための講座運営する傍ら、各種セミナーなどで下着を通した女性の自己実現を説く。
http://www.ruederyu.com/

— キャリアのターニングポイントで大切にされてきたことは何ですか?

いいときも悪いときも、いつだって選択の連続です。これはどうなんだ? 本当はどうなんだ? と自分自身を追いつめながら、どんな場面でも直感を研ぎすますことを大切にしてきました。たとえ間違うことがあっても、そういう小さなワークを積み重ねていくと、やがて直感が冴えてきます。

 

ここで、キャリアで悩む女性に私がひとつ伝えたいのは、何かを決めるときに人間は「直感」でしか決められないということ。確かに、判断材料というものはあるけれど、決めるのは結局、自身に備わっている直感です。そして、直感で決めたことを実現させる手段を考えるのが「思考」です。この2つを混同させている人がとても多いように感じます。

 

— つい、直感に思考を絡めてもやもやしてしまいます

そうですね。とくに女性は感情と思考をいっしょにしてしまう傾向があるかもしれませんね。そこはきちんと分けて考えるべきです。

不安や悩みは多くの場合、まだ起きていない、あるはずもない未来を想像して緊張することからから生まれるものです。よく考えると、それって、まったくもって不毛なことではありませんか?
もちろん、備えることは大切です。ただ、不安になることと備えることは違います。未来を案じて悩むよりも、今どうするか。今にどれだけ集中できるかが、私は何よりも大切だと思っています。

(第3回に続く)

 

取材・文/横山さと(Cue powered by Waris編集部) 撮影/工藤朋子

 

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