「会社員として働くことに行き詰まりを感じたら、フリーランスという選択肢もありますよ」。

そう話すのは、フリーランスの産業医・内科医として活躍する野尻紀代美さん。産業医時代に目の当たりにした出来事や、フリーランスとして働く魅力についてうかがいました。

産業医時代に目の当たりにした会社員の苦悩

こんにちは、ジメジメした季節ですが、皆様いかがお過ごしでしょうか?

久しぶりに今月から、月に二、三回ほど外来を担当しているのですが、夏風邪で来院される方が多いこと多いこと! 冷房で冷えやすいこの季節は、男性も女性も羽織りものや夏用のストール、タオルが欠かせません!

 

前置きはさておき、今回は私が、「フリーランスって素敵!」と感じた過去の経験についてお話したいと思います。

20代の頃、私は大きな組織に勤めていました。不条理なこともたくさんありましたが、「それも勉強!」と思って頑張ってきました。その後、30歳で起業。やっぱり不条理なことは付いてまわりましたが、自分の会社ですから、以前よりも自由度は高かったですね。

 

35歳でフリーランスの産業医、医師になり、さまざまなクライアントとの出会いがありましたが、今でも深く心に残っている出来事があります。担当していたその会社は傍目から見れば非常に立派な企業でしたが、とにかく残業が多く、勧告しても改善されなかった上、うつ病になってしまった社員に対するケアもありませんでした。

 

その結果、命を亡くした社員がいらしたのです。私は、そのような事態だけは防ぎたいという一心で、会社側にその社員の就業停止をお願いしていましたが、全くリアクションがなく、最悪の事態が起きてしまったというわけです。

 

「何が何でも就業停止を実行すべきだった……」。

そんな無念さを抱え、その会社の産業医を辞めたという苦い思い出があります。

 

フリーランスは、「仕事が選べる」

会社員に比べるとリスクはあるものの、フリーランスには、「自分で仕事選べる」という楽しさがあります。毎日、パワハラやモラハラに悩まされることなく、契約しているクライアントとの取引を続ける、続けないという意思決定も自身ですることができます。

 

その自由を手に入れるには、もちろん実力があってこそ。今の世の中で、自分が好きな仕事や、楽しい仕事をできる人は限られていますし、フリーランスとして働き続ける限り、たゆまぬ努力が必要です。

 

とは言え、そんなに身構えず、何事も自信を持ってやればいいのです。駆け出しの頃は、「私は何でもできるの!」という「ふり」でも構いません。「ふり」をしちゃったら、なりふり構わずその「ふり」を成功させるために努力すればいいのです。

 

会社員であり続けることだけが人生ではない

特に女性の人生には、いろいろなターニングポイントがあります。その事情を全く理解しようとしない企業や人たちも存在しますが、人格を否定されるようなところで働き続ける必要はないと私は思います。

 

最近、若い世代の自殺が増えている、というニュースを見ました。

「死を選択するくらいなら、後先考えずに辞めたほうがいい……」とまでは言えないけれど、その決断に至る前に他の選択肢も考えてみませんか?
フリーランスという働き方も、そのひとつ。あなたを必要としているところは、他にもきっとあるはずです。その可能性をこのサイトで探ってみてください。

野尻紀代美
産業医(労働衛生コンサルタント)、内科(呼吸器)、日本ストレスチェック協会ファシリテーター

佐賀医科大学医学部医学科(現佐賀大学医学部医学科)卒。卒業後、東京逓信病院にて6年間、内科・呼吸器内科スタッフとして勤務。30歳のとき、3人で株式会社ヘルスケア・コミッティー起業。35歳で会社売却。この間、産業医・僻地診療、訪問診療などを経験。一児の母。
現在は産業医としてクライアント9社担当、僻地診療と東京での診療継続中。
趣味は散歩、水泳、自己逃避、読書。
https://www.facebook.com/westfield.consulting.Inc/

 

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