企画・営業・マーケ・人事・・・など、総合職系のフリーランスとして活躍する女性たちに、「フリーランスになったきっかけ」「これまでのキャリアの変遷」「フリーランスとしての働き方・働く魅力」を伺いました。

Qフリーランスとして働き始めたきっかけは何ですか

いくつか理由がありますが、副業として引き受けていたライティング業のボリュームが大きくなりつつあったため、いちど会社を離れて仕事を仕切り直そうという意図がありました。

 

ただ、今振り返ってみると自身を動かした最大のきっかけは、2011年の東日本大震災だったのかなと思います。当時、育児雑誌のデスクを務めていましたが、震災後のお母さんたちの不安な気持ちを置いて記事を作らなければならず、そんな仕事のあり方に疑問を感じてしまったことが大きいように思います。会社員である以上それは仕方のないことでしたが、フリーランスになれば、ある程度自分の意志で仕事のバランスもとれるのではないかと考えたのです。

 

Q会社員時代は、どんなお仕事をされていましたか?

大学を卒業する時はあまり仕事に対して強い意志をもっていなくて。本を読むのが好きなので、できるだけ自分の自由な時間を確保できる会社がいいな、くらいに考えていました。

 

就職したのはエネルギー系の会社で、営業職でした。ところが、入社して1日目に「あ、何か違う」と「私、そんなにのんびりしたいタイプじゃなかったんだ」と、遅ればせながら気づきまして。その会社自体はとてもいい会社だったのですが、私自身がきっと自分のやりたいことにちゃんと向き合っていなかっのでしょうね。文章を書くのが好きで、多少の負荷がかかっても挑戦しながら自分のやりたい分野で成長していくことを、本当は求めていたんだなと感じたのです。

 

同社に1年半勤めた後、書く仕事に携わることできるかもしれないという期待を抱いて、メディア持っている人材系の大手企業に転職しました。最初に配属されたのはネット事業を立ち上げる新規事業開発室で、職種としては事業企画からスタートし、商品企画、マーケティングと徐々に仕事の幅を広げていき、最終的には兼務というかたちではありましたが、念願の紙媒体での編集デスクも任せてもらうことができました。その後、育児メディアと人材系メディアの仕事も経験しました。

 

Q今、フリーランスとしてどのようなお仕事をされていますか?

松田ひろみさん

編集やライティング業務、マーケティングや新規事業開発のサポートなどを行っています。例えば現在は、新電力の会社で広報と新規事業開発のサポート業務を担っています。メルマガ作成のような書く仕事から、既存商品・事業のリニューアルへの参画まで、多角的に関わらせてもらっていますまた、人材系の経験を生かして、企業の新卒採用サイトの作成も引き受けました。

 

今フリーランスになって5年目なのですが、途中で子どもを授かり、出産の前後で仕事が少し変化しましたねというのも出産前は、時間が不規則で仕事の波が大きい編集の仕事にとくに問題はなかったのですが、やはり出産後はなかなかそれが難しくなりました。ですから今はマーケや事業開発といった、前職の経験を生かした仕事にボリュームを置いています。また、「書く仕事」でもマーケの要素を求められるような案件が多いです。

 

今になってみると、編集の仕事に辿り着くまでに遠回りはしたけれど、さまざまな事業を経験したことが私の強みになっていると感じます。クリエイティブサイドにいながら、ビジネスサイドの視点も持っていることが意外とニッチなようで、クライアントもそこに介在価値を感じてくださっているように思います。

 

Q松田様にとって、フリーランスで働く魅力とは何ですか?

1歳の子どもがいるのですが、保育園は0歳でも1歳でも待機児童になってしまいました。もし会社員なら入園できたのかも、と考えるとフリーランスであることはデメリットなのですが、逆に考えれば、フリーランスなら待機児童になったからといって仕事をゼロにする必要はなく、できる範囲で復職できますそれは自身が待機児童問題に直面して、実感したことです。今は子どもを週に1〜2日のペースで一時保育に預け、その日を打ち合わせや取材にあてて、それ以外は子どもが起きる前の朝の時間やお昼寝時間などを利用して、デスクワークをしています。子どもが急に熱を出すようなことも想定して早めに取りかかるようになったおかげで、原稿を書くスピードが速くなりました(笑)。

 

それから、ベーシックな意見ではありますが、やはり好きなことを仕事にできるのフリーランス利点ですよね。

 

というのも、ネットメディア隆盛の背景もあって、ライティングの仕事は近年単価が下がり外注すべき仕事になりつつあるため、正社員で勤めていると自身で書きたくても書けないことが多いのです。もちろん報酬のマネジメントは必要ですが、世間的な対価と自身がやりがいを感じられるかどうかは必ずしもマッチする話ではありません。そのあたりをコントロールしながら、「やりたいことに関わる」という意志を貫けるのが、今の働き方の魅力だと実感しています。よく「フリーランスに向く仕事・向かない仕事」という言葉を聞きますが、私はその人が心から「好きな仕事」をしているのであれば、それこそがフリーランスに向く仕事だと思っています。

 

Q今後のキャリアをどう描いていらっしゃいますか?

松田ひろみさん

実は今、働き方を模索しているす。出産後に仕事をゼロにしたところから立ち上げ直している最中で、在宅で子どもをみながらどのようにしていこうかな、と考えているところ。今はそういう時期なのだと割り切って、ベストな方法を探しています。

 

子どもが生まれる前は、新しいことに付いていかないと!仕事に役立つ情報を常に追っていかないと!という気持ちが強くて、それは今でも変わらない部分もあるのですが。一歩引いて「変わり続けている情報を追いかけることがすべてじゃない」と思えるようになったのは、ちょっとした変化です。今、目の前の子育てを一生懸命やっていることが、すぐに仕事の成果として目に見えなくても、きっとプラスにつながっていくような気がします。

 

今の経験を糧にしながら、今後、育児情報を発信するメディアに何かしら関わっていけたらいいですね子どもをもつ前に育児雑誌の仕事をしていたけれど、実際に自分が親になってみて気づいたこともたくさんありますので、改めてこのジャンルで仕事をしたいです。あとは、やはり書く仕事が本当に好きなので、いずれは文章を書く仕事一本にしぼっていけたら最高だなと思っています。

 

取材・文/横山さと(Cue powered by Waris編集部) 撮影/工藤朋子

※松田さんにお仕事をご依頼されたいなどご連絡を取られたい場合はCue編集部 info_cue@waris.co.jp までお問い合わせください。

 

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