フリーランスジャーナリストとして、働き方改革やダイバーシティ、女性の活躍推進をテーマに活躍する白河桃子さん。今年7月に上梓した著書『御社の働き改革、ここが間違っています!』では、なぜ働き方が変わると暮らしも生き方も変わるのでしょう。また、企業の働き方改革が進むことでフリーランスの働き方はどう変わるのでしょうか。

これからの働き方、フリーランスのキャリア論について、Waris共同代表の田中美和がお話をうかがいました。

今回はその第3回です(全3回)。
・第1回 労働時間は「量」から「質」へ。これから目指すべき働き方とは?
・第2回 フリーランス歴20年の白河桃子さんはこう考える。「仕事は常に変化していくもの」

目の前の仕事をしながらも、常に次のステップを考えている

少子化ジャーナリスト 白河桃子さん白河桃子さん(以下、敬称略) Amazonが読み放題を始めたとき、物を書く仕事だけで食べていく時代は終わったなと感じました。物を書いて発信することは私の根幹なので大切であることには変わりないけれど、更にほかに何本かメインとなる軸がないとやっていけない、という強い危機感を抱いたんです。

 

株式会社Waris共同代表・キャリアカウンセラー 田中美和
田中美和 白河先生のように成功されている方でも、そんなふうに思われるんですね。

 

少子化ジャーナリスト 白河桃子さん目の前の仕事をしながらも、常に次の軸は何かということを考えています。でも、それは戦略的に考えているというより、気づけばそっちの方向へ自分が向かっているというか……。

 

株式会社Waris共同代表・キャリアカウンセラー 田中美和
アンテナを張っているようなイメージですか?

 

少子化ジャーナリスト 白河桃子さんアンテナを張るというのともまた違って。時代が変わって、メインの仕事で稼げなくなるということは、誰にでも起こり得る。そうなったとき、何で稼ぐのか、そして自分がやりたいこととのバランスをどう取るのかそれから、NPOなどの無償の仕事をどの程度引き受けるのか。その線引きをすべて自分でできるのがフリーのいいところであり、そのバランスの取り方が今後の仕事のあり方を決めると思っています。

 

株式会社Waris共同代表・キャリアカウンセラー 田中美和
無償の仕事から新しい仕事が生まれることもありますし、仕事のバランスをどう取るのかは、難しいところですよね。

 

少子化ジャーナリスト 白河桃子さんあとは、勉強とのバランスも非常に大事です。インプットとアウトプットのバランスが悪くなると、モヤモヤするというか、居心地が悪くなってきますからね。『「婚活」時代』がヒットしたときは、まさにそうでした。

 

株式会社Waris共同代表・キャリアカウンセラー 田中美和
出ていくもののほうが多かったということですか?

 

少子化ジャーナリスト 白河桃子さん自分のなかでアウトプットするものがマンネリになるのが怖いですね。ライターの仕事はあらかじめお題があって、誰かが喋ったことをベースに表現するけれども、自分の名前で本を出すようになると、常にインプットしていないと書くことができなくなる。それが大きな違いでした。

少子化ジャーナリスト 白河桃子さん

少子化ジャーナリスト 白河桃子

慶應義塾大学文学部社会学専攻卒。住友商事、外資系金融などを経て著述業に。相模女子大学客員教授。山田昌弘中央大学教授との共著『「婚活」時代 (ディスカヴァー携書)』(ディスカヴァー携書)で婚活ブームを起こす。少子化対策、女性のキャリア・ライフデザイン、女性活躍推進、ダイバーシティ、働き改革などをテーマに、著作、講演活動を行う。新刊に『後悔しない「産む」×「働く」 (ポプラ新書)』(ポプラ新書)など多数。

「世の中は常に動いている」ということを意識して、行動することが大切

株式会社Waris共同代表・キャリアカウンセラー 田中美和
今でもインプットを意識されているんですか?

 

少子化ジャーナリスト 白河桃子さんちょこちょこ大学に勉強しにいっています。まとめて大学院に行きたいと数年前から思っているんですけど、なかなか実行できずにいて。大学院に行くとなると時間も取られるし、学費もかかるし、大変なんですけれどそれくらい投資しないと次の10年を生き抜くのはもう難しいだろうなと思っています。専門性のある学びって、仕事の現場にももちろんありますけれど、やっぱり体系的には、大学とか学びの場でしか得られないものもありますからね

 

株式会社Waris共同代表・キャリアカウンセラー 田中美和
社会に出る前と後とでは、学びのモチベーションが全く違いますよね。

 

少子化ジャーナリスト 白河桃子さんやっぱり人ってテーマができてからのほうが、「この分野をもっと深く知りたい」「専門性を持ちたい」という欲が出てきますよね。そう感じているときの学びは、本当に深いと思う。だから、迷わず勉強したほうがいいですよ。

 

株式会社Waris共同代表・キャリアカウンセラー 田中美和
本当にその通りだと思います。

株式会社Waris共同代表・キャリアカウンセラー 田中美和

株式会社Waris共同代表・キャリアカウンセラー 田中美和

日経ホーム出版社・日経BP社で約10年編集記者。特に雑誌「日経ウーマン」で女性のキャリアを広く取材。調査・取材で接してきた働く女性はのべ3万人以上。女性が自分らしく働き続けるためのサポートを行うべく2012年退職。フリーランスを経て、2013年ハイスキル女性と企業とのフレキシブルなお仕事マッチングを行う株式会社Warisを共同設立。共同代表。著書に「普通の会社員がフリーランスで稼ぐ」がある。

http://waris.co.jp

少子化ジャーナリスト 白河桃子さん新たに学ぶこともそうですし、フリーランスこそ、「世の中は常に動いている」ということを意識して、行動することが重要だと思います。でも、安定してずっと同じ仕事をして、周囲の方からの深い信頼を得ている人もいます。私の知り合いのライターさんにも、そういう方がたくさんいらっしゃいますし、仕事のスタイルもそれぞれなんですけどね。

 

株式会社Waris共同代表・キャリアカウンセラー 田中美和
つまり、自分がどうありたいかってことですよね。

 

少子化ジャーナリスト 白河桃子さんそうなんです。でも自分が意図しなくても、いつの間にか後ろで扉が閉まっていることもあるんですよ。

 

株式会社Waris共同代表・キャリアカウンセラー 田中美和
「後ろで扉が閉まっている」って、すごく印象的な表現ですね……。

 

少子化ジャーナリスト 白河桃子さんそういうときは、過去に固執して、閉まった扉に戻ろうとせず、新しく開いた扉に進んでいったほうがいいと思うんです。先ほど、「アンテナを張るということとは違う」と言ったのはそういうことで、自然と導かれた新たな道に身を委ねてみるのも悪くないですよ。私自身、この20年はそんな人生でした。

 

株式会社Waris共同代表・キャリアカウンセラー 田中美和それは、とてもステキなアドバイスですね。先生のメッセージに、背中を押された方も多いと思います。今日は、本当にありがとうございました!

(了)

 

取材・文/ 孫奈美(Cue powered by Waris編集部) 撮影/菅原景子

 

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