「成果を上げ続けるためのプレッシャーを感じる」「仕事の幅が広がらない」など、フリーランスは自由な働き方ができる一方で、特有の悩みもあるもの。そこでWarisでは、フリーランスの方や、フリーランスに興味がある方のためのモチベーションアップの場「フリーランスサロン」を開催しています。

 

今回は、大手電機メーカー社員から、新規事業企画フリーランスへ転身された角田夕香里さんをゲストに迎え、Yahoo!が運営するコワーキングスペース「LODGE」にて開催したワークショップの様子をご紹介します。

 

角田さんは、大手電機メーカーで技術開発の研究に携わったのち、社内の新規事業コンテストに応募して採択され、企画から開発まで商品の立ち上げを担当した経験をお持ちです。現在はフリーランスとして、複数の企業の新規事業企画、マーケティングを担当しています。

 

1.フリーランスになる前にやったこと

《大きなキャリアチェンジは社内機会を利用》

 

研究者としてキャリアを積んでいた角田さんが、社内の新規事業に手を挙げたのは、「ビジネスがしてみたい」という思いがあったからでした。環境を維持したまま挑戦したことで、リスクを最小限に抑えつつ、適性を短期的に検証することができたのです。

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2.会社員からフリーランス転向のタイミング

《InputとOutputのバランス/ライフステージの変化との付き合い方》

 

社内新規事業はやりがいも大きかったものの、InputとOutputのバランスに悩むことになります。Outputばかりが求められ、圧倒的にInputが不足しており、限界を感じる毎日でした。角田さんの学びたい欲求は高まる一方でした。

 

そんな時、サバティカルという考え方を知り、一度、企業という組織から離れて働くことで、スキルや経験値をアップさせてみてはどうかと思うようになりました。

 

プライベートでは、転勤族のパートナーと、お盆と正月にしか会えない生活が続き、このままでいいのか考えることもあったという角田さん。「ワーク」と「ライフ」は、有機的に結びついたもので、どちらかを優先するのではなく、理想を実現するために段階的に変化していくものだと考えたことも、ステージを変えるひとつのきっかけになりました。

 

角田さんが会社員からフリーランスへ転向したのは、「InputとOutputのバランスが崩れたこと」と、「ライフステージの変化に向き合ったこと」が大きな理由だったのです。

 

3.フリーランスのデメリットを乗り越える

《時間管理/孤独/成長できない》

 

(時間管理)

フリーランス転向当初は、成果を出すために長時間働き続けてしまうこともあり、時間管理の難しさに直面したという角田さん。長い時間をかければいいアウトプットができるわけではないことに気づき、現在は2つのルールを決めて実行しています。

 

1つは定休日を決めること、もう1つは1日を3タームに分けて、そのうちの1タームは仕事以外の好きなことに使うということです。例えば日中の2タームは仕事に使い、夜間の1タームを料理、読書などに当てるのです。

 

(孤独)

フリーランスは孤独だとよく言われますが、角田さんは「“自分”対“クライアント”と考えるから孤独感を感じるのでは?」と気づき、「対クライアント」を「対課題」に置き換えて考えるようにしているそうです。フリーランスはクライアントのチームの一員であり、伴走ランナーとしての役割があると考えれば、決して孤独ではないのです。

 

(成長)

複数の企業と仕事をする機会があるフリーランスだからこそ、成長の機会があります。「複数の企業と仕事をすることでInputの機会が増え、場数を踏むチャンスも増える」と角田さんは言います。そのようにしてフリーランス経験を積んだ後、再び正社員に戻る可能性もあると考えているそうです。フリーランスは「片道切符」ではない働き方だと捉えているのですね。

 

4.仕事を獲得し続けるための、マインドとアクション

《業界を広げる/ゴール設定/わくわくスイッチ》

 

メーカー、小売り、流通、インフラ、金融と多様な業界での経験を積む角田さんのポリシーは、「経験した業界だけで仕事を探さない」ということです。他業界の仕事であっても、業務プロセスの基本は活かすことができますし、業界が違うからこそ新たな視点でシナジー効果を出せることもあります。経験はスライドできるのです。

 

業界を限定せずに挑戦を続けることで経験値が上がり、期待に応えようとすることで、キャリアストレッチにもなっているのです。

出身業界にこだわって仕事を探すのは、機会を狭めることになりもったいないことだと言えます。

 

また、自己の成長をゴールに設定すると「これは私の専門ではない」という思考に陥り、それ以上仕事の幅が広がらなくなることがあります。ゴールはプロジェクトの成功、社会的課題の解決に置くことが大切です。さらに、経営者と同じビジョンや社会を思い描きながら、自分の仕事のわくわくスイッチを見つけること、それらが仕事獲得を続けるためのマインドとアクションなのです。

 

5.仕事を獲得し続けるために

角田さんは、会社員を辞めた後も、元の会社の業務の一部を外部スタッフとして続けていたそうです。その後はWarisを通して仕事の紹介を受け、経験を増やしています。

クライアントとの面談には、自分がどのように貢献できるかを整理し、具体的に説明できるように準備をした上で臨んでいらっしゃいます。

 

角田さんによると、求人案件を見ているだけで、どのような社会課題があり、どのように解決しようとしているかが分かると言います。常に広い視野で社会の課題解決を捉えながら情報収集を行い、やりたい仕事は貪欲に獲得していく。その行動力こそが、仕事を獲得し続けるコツなのではないでしょうか。

 

ワークショップ終了後は、ゲストと参加者の皆様のネットワーキングも活発に行われました。

貴重なお話をしてくださったゲストの角田夕香里さん、参加者の皆様、ありがとうございました。

 

【参考】夫婦揃って転勤族。自由度の高い働き方が必要だった/角田夕香里さんインタビュー

http://cue.waris.jp/2575.html

キャリアカウンセラー/島谷美奈子

国家資格キャリアコンサルタント、産業カウンセラー。福岡県出身。15年以上にわたり人材ビジネス業界、公的機関等にて人材活用・キャリアカウンセリングに従事。のべ5000名以上のカウンセリング実績を持つ。現在は、株式会社Warisでキャリアカウンセラーを担当するほか、女性の再就職セミナー講師、大手企業の職場環境改善委員を務める。横浜ウーマンビジネスフェスタ2015・2016実行委員。
http://waris.co.jp

 

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