7月9日(日)、Spaces大手町ビルにて、フリーランスやパラレルキャリアに興味がある女性を対象に、一般社団法人プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会が主催するイベントが行われました。

 

イベントは、「フツーの会社員」から現在はフリーランスとして活躍中の女性たちをゲストに招いたトークセッションと、「自分の強み発見ワークショップ」の2部構成。休日にもかかわらず40名近い女性が集まり、盛況となったこちらのイベントの様子を、レポートでお届けします。

 

第1部:トークセッション
「元フツーの会社員」の私が「フリーランス」になるまで

 

イベントの前半では、会社員からフリーランスに転身し、活躍する3人の女性が登壇。フリーランスになったきっかけや、フリーランスになってよかったこと、大変なことを本音で語りました。

 

デザイナーの澤崎佐知子さんは、webバナー制作などを手がける「クリエイターズマッチ」に登録し、フリーランスとして仕事をしています。

「結婚後、深夜残業や土日出勤もある職場環境で、育児と仕事を両立するイメージを持てずにいたとき、クリエイターズマッチを知りました」と澤崎さん。

出産後、産休を経て、現在はお子さんを一時保育に預けながら仕事をしているそうです。

 

整理収納コンサルタントの冨永理奈さんは、家事代行マッチングサービスの「タスカジ」に登録し、お客様の家でお片付け作業をしたり、整理収納アドバイザーの講師としても活躍しています。

「IT関係の会社に勤めていましたが、その会社でキャリアアップしていくことに限界を感じていました。もともと好きだった整理収納アドバイザーの勉強をしているときに妊娠が分かり、『今が私のやりたいことを始める時期』と独立を決意しました」。

 

フリーランスの編集者、ライター、マーケティングプランナーとして活躍する松田ひろみさんは、フリーランス女性にプロジェクト型ワークを紹介する「Waris」に登録し、業務委託で仕事を受注しています。

子どものころから好きだった文章を書く仕事がしたくて、会社を辞め独立しました。出産するまでは、編集・ライティングの仕事をメインにしていましたが、忙しさの波が大きく、育児をしながら続けることが難しくなったので、現在は、会社員時代に長く担当していたマーケティングや商品企画の仕事に主軸を移して働いています」。

お子さんが待機児童になってしまい、一時保育などを利用して仕事を続けているそうです。

 

event2017072801

 

会社員からフリーランスに。三者三様の「不安」克服法

育児と仕事の両立や、やりたいことの実現など、それぞれの理由からフリーランスになった皆さんですが、独立する上で不安を感じることはなかったのでしょうか。

 

澤崎さん「独立前は、主に紙の媒体で仕事をしていましたが、独立後に手がけることになったのはWebデザインの仕事。スキルアップのため学校にも通っていましたが、新しく学び始めたことばかりで本当にやっていけるのか、当初は不安でした。いったん独立したら、あとはやるしかないという面もあると思います」

 

冨永さん「“やりたい気持ち”と“不安”の両方がありました。私は実家が九州で、大学まで地元で過ごしたので、会社を辞めたら人とのつながりも途切れてしまって。どこからどうやって営業したらいいのか分からず、不安でした。不安を克服するためには、『私はこういうことをやっています』と自分から発信していくことが大切だと思います」

 

松田さん「私は会社員のうちから副業でライターをしていたこともあり、フリーランスになってからも仕事が途切れることはなく、フリーになって収入が減ったという感覚はなかったです。ただ、出産後、一度仕事をリセットしてゼロにしたので、そこから立ち上がる方が大変でした。フリーランスに興味がある方は、個人の名刺を作り、細々とでもいいので副業を始めることで、将来の独立に結びつくかもしれません

 

「時間の調整がしやすい」「保育園に入りづらい」・・・フリーランスのメリット・デメリット

event2017072802

さまざまな不安を乗り越え、一歩踏み出した女性たち。実際にフリーランスとして働き始めてからは、フリーランスという働き方に、どんなメリット、デメリットを感じているのでしょうか。

 

澤崎さん「子育てを最優先したい私にとって、働く時間や仕事の量を自分の裁量で決められることは大きなメリットです。フリーランスになって、会社員時代より仕事の幅が広がり、スキルが向上したと感じています。

子どもが1歳半になるころから、世話をしながら仕事をするのが大変になり、一時保育を頼っているのですが、保育園に入りづらいことはフリーランスのデメリットですね」

 

イベントの司会を務めた、一般社団法人プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会の代表理事で、フリーランスPRプランナーの平田麻莉さんも、お子さんが待機児童になり、子連れで働く「カンガルーワーク」をした経験を紹介。

協会としても、フリーランスが保活で不利になる状況を改善してもらえるよう、厚労省に働きかけるなどの取り組みをしています。同時に、フリーだからこそできる子育てと仕事の両立の方法も提案していきたいです」と話しました。

 

冨永さん「長い人生の中では、介護や病気などさまざまな事態が起こります。そんなとき、時間の調整がしやすいのは、フリーランスという働き方の大きなメリットだと思います。

反面、『声をかけていただいたのだから』と土日も休まず仕事をし、家族に理解や我慢を求めなければならないことも。バランスを取ることの難しさは感じていますね」

 

松田さん「フリーランスになってよかったのは、健康になったことですね。私は子どもが保育園に入れませんでしたが、その代わり、平日に習い事をしたり、美術館に行ったりと、子どもと一緒に過ごす時間を持てるようになったのもメリットです。

自分のスキルを陳腐化させないことは、フリーランスとして意識しています。割のいい仕事ばかりでなく、報酬が安くてもチャレンジングな仕事を引き受けたり、今求められている領域の勉強をすることを心がけています」

 

フリーランスになるために、今できること

最後に、ゲストスピーカーから、フリーランスデビューを考えている女性たちに向けたメッセージが贈られました。

 

event2017072803

 

澤崎さん「頭であれこれ考えるよりは、まずやってみることをおすすめします。やってみてダメだったら、また会社員に戻ればいいのではないでしょうか」

 

平田さん「おっしゃる通りですね。会社員からフリーランスへの道は、一方通行ではありません。やってみて、『ちょっと違うな』と感じたらまた戻ることもできますからね」

 

冨永さん「私は逆に、皆さんが今、もし会社員として働いているのなら、その立場を最大限活用してほしいと思います。私は正社員として育休を取得し、子どもが保育園に入れたからこそ、フリーランスになってからもフルタイムで働くことができました。ダブルワークが認められている会社なら、副業をやってみるのもいいと思います。その上で、タイミングが来たら独立するという方法もひとつの選択肢ではないでしょうか」

 

松田さん「フリーランスになるなら、やはり一番好きな仕事を中心に独立するのがいいと思います。仕事をしていて『燃える瞬間』はどんなときかを洗い出したり、やりたい仕事は手を挙げてどんどんやる、フリーランスへのステップになりそうな会社に転職するなどの行動を起こすといいのではないでしょうか」

 

実際にフリーランスとして活躍する3人のリアルな体験談に、会場の女性たちは真剣に聞き入り、メモを取る参加者の姿も見られました。

会場となったSpacesは、2ヶ月前にオープンしたばかりのお洒落なワークプレイス。コワーキングスペースやイベントスペース、ミーティングルームやバリスタカフェを備え、フリーランス女性の拠点としてもぴったりの空間でした。

 

次回は、トークセッションに続いて行われた「自分の〈強み〉を知るワークショップ」の模様をお伝えします!

 

取材・文/髙橋実帆子(Cue powered by Waris編集部)

 

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします