「子どもが学校に行かなくなった。私の子育て、失敗だったのかな・・・」

「仕事が忙しく、すれ違いの毎日。子どもが何を考えているのか分からない」

そんな不安を抱えていませんか? モンテッソーリ教育の専門家、荒井聖子さんに、多忙なママでもすぐに実践できる子どもの心の育て方を教えていただきました。

 

Q 子どもと過ごす時間を増やしたくてフリーランスになったのに、気づいたらいつも仕事のことを考えています。メリハリをつけて子どもと関わるにはどうすればいいですか?

自宅で作業をすることの多いフリーランスの方は、仕事とプライベートの線引きをすることが難しいですね。私自身もフリーランスなのでお気持ちはよく分かります。

 

わが家の子どもたちは大学生と高校生になりましたが、夕食後の15分は、子どもと話をする時間として確保し、仕事はしないと決めています。その時間はテレビを消して、私自身もスマートフォンを見ないようにしています。お茶をいれて、デザートなど食べながら話をしてもいいですね。

 

もし相談したいことがあれば、子どもはそこで話をすることができますし、何もないときは、私が「今日電車で面白い人を見たよ」なんてどうでもいい話をすることもあります。その15分で学校や園の様子を聞き出そうとか、勉強しなさいと注意しようとは考えないでくださいね。ただ何となく家族が食卓にいる、一見無駄な15分を一緒に過ごすことがとても大切だと思います。

 

子どもが小さいうちに習慣化しておけば、成長しても自然な形でコミュニケーションをとることができ、子どもの様子も分かります。1日15分の家族時間、ぜひ実践してみてください。

 

Q 子どもが学校へ行くのを嫌がります。親の愛情不足が原因ですか? 子どもが小さいころに関われなかった分を、後から取り戻すことはできないのですか?

子どもが学校へ行きたがらないのには、さまざまな理由があります。愛情不足だけが原因とは限りませんが、一つの例として「愛着障害」の問題があるケースがあります。

外での問題に立ち向かったり、逃げて帰る心のよりどころ、つまり家庭の土台が出来ていない場合です。

 

子どもは本来、親との心の結びつきを土台にして、外の世界で起きる困難を乗り越えたり、仲間と協力する人間関係を築いたりして大人へと成長していきます。

その基礎がしっかり作られていない場合、他者との距離感をうまく保てず、誰も信じられないまま引きこもってしまったり、好きな人に過剰に依存したり、自己肯定感の低さから摂食障害などの問題を起こすことがあります。

 

子どもが不安な様子の時には、何よりも大切なのは「共感」すること。子ども自身も、外の世界になじめないことをつらいと感じているかもしれません。まずは「つらいよね」と子どもの気持ちに寄り添いましょう。まず何よりも親が自分と同じサイドにいてくれると感じるだけで、子どもは安心するはずです。

 

子育てに「手遅れ」はありません。親の関わり方が変化すれば、たとえゆっくりでも子どもは必ず変わっていくはずです。今日から、子どもに「何があってもあなたの味方よ!あなたは私の宝物だから!」と声に出して伝えていきませんか。

 

Q 「モンテッソーリ」はセレブのイメージがあります。時間がない共働きの家庭で、本当に実践できるのでしょうか?

私がモンテッソーリ教育に出会ったのは、0歳と2歳、2人の育児を1人で抱え、赤ちゃん返りをこじらせて不安定になってしまった長子の子育てに悩んでいるときでした。

 

モンテッソーリ教育が生まれたのは、イタリアのスラム街。大人が仕事に出ている間、荒れていた子どもたちに指先を使う教具を与えたところ、集中する時間を持つことで子どもたちの心が落ち着き、みるみる変わっていったことがきっかけでした。

 

世界のセレブが実践しているために、「お金持ちの」「時間と手間がかかる」教育というイメージを抱きがちですが、本来は、共働きのご家庭にこそおすすめしたい考え方なのです。

 

モンテッソーリ教育では、親の価値観を押し付けるのではなく、子どもの中にある成長力を信じることをとても大切にします。今、子どもが何に興味を持っているのか、子どもの様子をよく観察し、集中できる環境を整えたら、あとは見守るだけ。

 

子どもが自ら成長する力を信じることができれば、ママの心も体も楽になるはずです。忙しい毎日だからこそ、モンテッソーリ教育のエッセンスを活用して、ママが笑顔になれる子育てを楽しんでいただきたいと思います。

 

取材・文/高橋実帆子(Cue powered by Waris編集部)

SakuraEdu代表 コドモンテワークショップ主宰 荒井聖子荒井聖子

SakuraEdu代表 コドモンテワークショップ主宰

株式会社資生堂に勤務した後、目黒区民講座講師、パルシステムワークショップファシリテーター、幼児教室ICEモンテッソーリアルベーロのコンサルティングなどの活動をしながら、通算100回以上の親子向けワークショップを開催。日本モンテッソーリ教育綜合研究所教師。NPO日本食育インストラクター協会食育インストラクター1級。芸術教育研究所上級絵画インストラクター。日本アロマ環境協会アロマテラピーインストラクター。
http://sakuraedu.net/

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問い合わせ先 http://sakuraedu.net/inquiry/

 

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