企画・営業・マーケ・人事・・・など、総合職系のフリーランスとして活躍する女性たちに、「フリーランスになったきっかけ」「これまでのキャリアの変遷」「フリーランスとしての働き方・働く魅力」を伺いました。

Qフリーランスとして働き始めたきっかけは何ですか

ベンチャー企業で働き始めて5年ほど経った頃、父と母が立て続けに体調を崩し、「まだ先のこと」と思っていた介護問題に直面しました。当時、30代の女性社員が一人、二人と、育児と仕事の両立に悩み、退職していく姿を間近で見ていたのですが、介護生活が始まると彼女たちの気持ちが手に取るようにわかったのです。

 

「私生活のことで、会社に迷惑をかけては申し訳ない」「『申し訳ない』という思いをずっと抱えたまま、仕事を続けなければならないのか…」。そんな気持ちが自分のなかにも芽生え、今後の働き方について悩むようになりました。しばらくは時短勤務や有給でやりくりをしていましたが、限られたスケジュールの中でこれまでのように仕事をこなすのは至難の業でした。

 

そんな時、以前読んだWarisの記事のことを思い出したんです。40代で、子育てもとっくに終わり、ハイスキルでもない私に条件の合う仕事があるのかと迷いながらも、転機を求めて2014年の暮れに相談にうかがいました。幸運にもそれがきっかけとなり、6年半勤めた会社を辞め、2015年5月からフリーランスとしてスタートアップ企業の経理を担当させていただくことになりました。

 

Q会社員時代は、どんなお仕事をされていましたか?

短大卒業後、大手ゼネコンに入社し、4年間経理部の財務課でアシスタント業務をしていました。1992年に結婚を機に退職し、間もなく夫の転勤で地方に移住、娘2人の育児に追われる毎日でした。次女の小学校入学を前に、夫の転勤で再び東京へ戻ってくることになり、「社会復帰できるかもしれない!」という思いがよぎりました。

 

とはいえ、仕事を辞めてから十数年のブランクがあったので、どこも取り合ってはくれませんでした。そこで学校に通い、簿記2級の資格を取得後、小さな会計事務所で2年ほどパートとして働いていました。資格を取得したからといって就職できる保障はありませんでしたが、「何かにチャレンジしない限り前に進めない!」という一心で必死に勉強しましたね。

 

仕事に慣れると、かつてのように大きな規模の会社で働きたい、と思うようになり、精密機器メーカーの財務部に38歳のときに転職しました。新卒以来の正社員採用だったので、毎日がハードでしたが、貴重な経験を積めました。そこで2年弱働いた後、さらなるキャリアアップを求め、今度は流通業界のベンチャー企業に就職しました。事業部長の元で予算管理をしたり、ホールディングスの経理部とのやりとりをしたり、パイプ役の仕事が中心でしたね。その後、ホールディングスに転籍し、子会社の管理やホールディングス化に伴う統合に携わり、現場のリーダーとして仕事を任されました。
私は、同世代がまだ仕事をしていた20代後半から30代中盤までを専業主婦として子育てに費やしてきました。当時、仕事をしている友人たちが、本当に羨ましかったんです。だからこそ、社会復帰してからは当時の満たされなかった気持ちが“爆発”し、全力で仕事に励んできました。逆にブランクがなければ、もっと淡々と仕事をしていたかもしれないですね。

 

Q今、フリーランスとしてどのようなお仕事をされていますか?

スタートアップの経理と財務の仕事を4社担当しています。Warisから紹介していただいた2社と、自ら営業した企業が2社です。基本的に週1回の頻度で各企業にうかがい、経営者の方と打ち合わせをさせていただいて、そのほかは自宅やコワーキングスペースで仕事をしています。

 

Q山下様にとって、フリーランスで働く魅力とは何ですか?

現場で、アウトプットとインプットが同時にできることに魅力を感じています。たとえば、現在担当している4社はすべて業界が異なりますが、A社が抱えている課題の答えが偶然にもB社の現場で見つかることがあるなど、自分の経験がタイムリーに生かせておもしろいですよね。また、経営者の方のお話を直に聞く機会が多いので、経理・財務以外の視野も広がり、さまざまなシーンでその知識が役に立っています。

 

Q今後のキャリアをどう描いていらっしゃいますか?山下裕子さん

最近、経理・人事のスペシャリスト3人とともに、「teamCTRL(チームコントロール)」という人材団体を立ち上げました。スタートアップでは、経理と人事労務の仕事をまとめて求められることが多いので、各分野のスペシャリストと協業し、スタートアップのお役に立ちたいと考えています。

そして、自分も十数年のブランクを経て社会復帰した経験があるので、今後はかつての私のように悩みを抱える女性たちを後押しできるようなサービスを届けられたらいいなと思っています。

 

山下さんが代表を務める「teamCTRL」では、スタートアップやベンチャー企業に、経理・人事のサービスを提供しています。
http://t-ctrl.net/

 

取材・文/孫 奈美(Cue powered by Waris編集部) 撮影/菅原景子

※山下さんにお仕事をご依頼されたいなどご連絡を取られたい場合はCue編集部 info_cue@waris.co.jp までお問い合わせください。

 

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