会社員からフリーランスへの転向を考えるときに気になるのが、企業からのニーズがどの程度あるのかということです。経済産業省が平成28年度に実施した調査(※)によると、現在フリーランス人材を活用している企業は18.9%、今後活用を検討している企業は33.5%でした。ここでは、企業がフリーランス人材を活用するメリットとデメリットを紹介するとともに、フリーランスが活躍の場を広げるためのヒントをお伝えします。

 

企業がフリーランスに期待するメリットとは?

フリーランスなどの外部人材を活用している企業が感じるメリットとは、専門性の高い人材の確保、コストがかからない点、そして成果物の品質が期待を上回るという点です。

 

例えば、スタートアップ企業の場合、初期の人材不足、若手社員の成長が追いついていない、新規事業に必要な専門性が高い人材が不足している、といった企業の課題に合わせて、必要な期間だけ人材を活用し、社内では得られないような新しい視点での成果を得られるという点が最大の魅力ではないでしょうか。

 

フリーランスはプロとして、企業の課題と期待値を的確に捉え、成果物の質を維持することを常に意識することが大切です。

 

フリーランスに対する企業の不安を払拭するには?

一方で、フリーランス等外部人材の活用に慎重な企業は、情報漏えい、コミュニケーションコスト、自社人材の成長の機会が失われることなどを懸念するようです。

 

フリーランスの場合、情報管理について取引先と契約書を締結するのはもちろんのこと、個人的に所属するコミュニティでの会話や、SNSでの情報発信も常に気を付けておくことが必要です。また、稼働時間が少ないことが多いフリーランスだからこそ、ミーティングやチャットツールを積極的に活用し、コミュニケーションミスを減らす工夫をしましょう。

 

さらに、業務を遂行するだけでなく、企業に対して業界や職種に関する有益な情報を発信したり、若手社員へのキャリアアドバイスを行ったり、アドバイザー的な役割も担うことで社内の活性化につながり、「自社人材の成長の機会が失われる」という懸念も払拭することができるでしょう。

 

「何ができるプロなのか」スキルを見える化する

企業がフリーランスなどの外部人材活用を進めるために今後必要な項目として、スキルの見える化、能力資格の整備、フリーランス向けの教育訓練支援等が挙げられています。いざ人材を活用しようと考えたときに、スキルの判断に迷うこともあるからです。また、人材がスキルアップしているのかどうかも気になる点でしょう。

 

企業が抱えるそのような懸念に備え、レジュメ作成や面談時の伝え方をさらに工夫して、経験・スキルをわかりやすく伝える必要があります。特に、フリーランスとしての実績は、担当ポジション、期間、成果等を伝えることで、「何ができるプロなのか」が伝わりやすくなります。また、常に情報収集や自己啓発にも力を入れ、スキルの鮮度が高いフリーランサーであることもアピールしましょう。

 

企業の期待を受け止め、フリーランスとして活躍の場を広げる

企業がフリーランスなどの外部人材に期待していることは、期待以上の成果を出すプロである、という点です。また、企業内のアドバイザーとしても活躍することで自社の人材の成長の機会損失の懸念を払拭することもできるでしょう。自分の経験・スキルを見える化しておくことは、企業の人材活用をスムーズにするために重要な施策です。

 

企業の期待をしっかり受け止め、フリーランスとしてさらに活躍の場を広げていきましょう。

 

※(経済産業省)「平成28年度産業経済研究委託事業(働き方改革に関する企業の実態調査)」
従業員規模が100名以上の企業における経営企画部/事業企画部の部長以上200名が対象
http://www.meti.go.jp/press/2016/02/20170206008/20170206008-5.pdf

キャリアカウンセラー/島谷美奈子

国家資格キャリアコンサルタント、産業カウンセラー。福岡県出身。15年以上にわたり人材ビジネス業界、公的機関等にて人材活用・キャリアカウンセリングに従事。のべ5000名以上のカウンセリング実績を持つ。現在は、株式会社Warisでキャリアカウンセラーを担当するほか、女性の再就職セミナー講師、大手企業の職場環境改善委員を務める。横浜ウーマンビジネスフェスタ2015・2016実行委員。
http://waris.co.jp

 

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