企画・営業・マーケ・人事・・・など、総合職系のフリーランスとして活躍する女性たちに、「フリーランスになったきっかけ」「これまでのキャリアの変遷」「フリーランスとしての働き方・働く魅力」を伺いました。

フリーランスとして働き始めたきっかけは何ですか?

新卒で入社したPR会社で5年間働いた後、ビジネススクールで2年間学び、博士課程に進みました。在学中、学校の広報と国際連携の仕事を任されることになり、しばらくの間、学生と大学職員という二足のわらじ生活を送っていました。そのほかに、研究分野に関連してエグゼクティブ教育のためのケースメソッド教材の編集・執筆もしていたので、気づけばフリーランスとして文章を書く仕事も始めていました

 

そして博士過程2年目のとき、大きな転機が訪れました。学位取得まであと5〜6年、本腰を入れて頑張ろうと思っていた矢先に、子どもを授かったのです。当時は、正直、嬉しさよりも戸惑いのほうが大きくて……。これからの自分のキャリアはどうなるのだろうと、指導教官やカウンセラーにも相談をしましたが、周囲の励ましもあって産む決心をしました。20代は仕事一色の人生。周りからも、「さくっと産んで、さくっと預けて、さくっと復帰するんでしょ」と言われ、自分自身もそう思っていました。

 

けれど、いざ出産してみると、価値観革命が起こったんです。産まれてきた息子がかわいくて離れられなくなり、結局博士課程を辞め、専業主婦になりました。近所のママゴスペルのサークルに入ったり、専業主婦生活を1年半ほど満喫し、2015年2月からプリスクールに息子を預け、再びフリーランスとして働き始め、今に至ります。

 

このような働き方をするようになったのも、少なからず母の影響があったと思います。父が転勤族だったため、母は行く先々でバレエや絵を教えたり、アナウンサーだった経験を生かしてMCの仕事をしたり、その合間にはPTA活動にも積極的に参加していました。ちなみに、今は議員をやっています。私が幼いころは、「専業主婦もしくはお勤めをしているお母さん」の二択しかなかったので、つい2年ほど前まで母は「じっとしていられない専業主婦」だと思っていましたが、実はずっと私と同じような働き方をしていたんです。

 

Q 会社員時代は、どんなお仕事をされていましたか?

大学在学中にPR会社のスタートアップにインターンとして参加し、新卒でその会社に入社しました。PRの仕事はとても楽しくて、自分に向いていると思えましたね。ベンチャー企業だったこともあり、法務、財務以外の仕事はほぼ一通り経験させてもらい、自社の経営やマネジメントに関わる機会も与えられました。また、広報戦略は経営戦略と密接に関わるので、何十社というクライアント企業の経営者と打合せをしたりインタビューに立ち会ったりする中で、次第に組織や経営に興味が広がり、もう少し経営についてしっかり学んだ上で広報や世論形成について考えることができたらという思いから、仕事を辞めてビジネススクールに行くことを決めました。

 

Q 今、フリーランスとしてどのようなお仕事をされていますか?

メインは広報の仕事で、現在のクライアントは4社。家事代行マッチングプラットフォームの「タスカジ」、組織・チーム開発のコンサルティング企業「BRICOLEUR(ブリコルール)」、女性活躍を推進するコンサルティング企業「bouquet(ブーケ)」、スポットコンサルのマッチングサービス企業「ビザスク」。すべて、ワークスタイル、ライフスタイルを変えていく、という文脈の企業です。

 

私はフリーランスとしての屋号や名刺は持っていません。取引先の会社から、名刺やメールアドレスをいただいていますし、経営会議や定例会議にも社員の一人として出席し、社内の情報にもアクセスできるような仕組みを取っていただいています。なぜそのような働き方をしているかというと、受発注ではない関係性を築きたかったからです。PR会社に勤めていた頃、強い思い入れを持って提案をしても、「最終的に社内で決済が降りませんでした」と伝えられると何も言えず、「自分はアウトサイダーなんだ」と寂しい思いをした経験が何度もあったので、フリーランスになってからは客観視点は持ちつつ、インサイダーであることにこだわりを持っています。

仕事が立て込んだり体調不良のときなど、困ったときは社員とサポートし合ったり、チームの一員として接してもらえているのでありがたいですね。

 

広報のほかには、日経ビジネスオンラインなど、いくつかのメディアで執筆をしたり、エグゼクティブ教育のためのケース教材の制作や翻訳なども行っています。

 

Q 平田さんにとってフリーランスで働く魅力は何ですか?平田麻莉さん

やりたいと思った仕事を、いくつも掛け持ちできることです。自分の好奇心や問題意識に対して誰の許可も得ずに、素直に行動できるという働き方が気に入っていますし、仕事や社会活動、プライベートがシームレスなほうが私には合っていますね。たまに仕事がプライベートに侵食しすぎて、夫にチクリと言われることもありますが、なんだかんだ言って家事や育児を分担して応援してくれるので助かっています(笑)。

 

2016年1月に第二子が産まれ、その年の4月から保育園入園を目指していましたが、待機児童になってしまい、この1年間は勝手に「カンガルーワーク」と名付け、ずっと一緒に抱っこで連れて歩いて仕事をしてきました。時には、抱っこしたまま登壇をしたことも……。そのような実験的な働き方ができたのも、フリーランスだからこそ。会社員の場合、社則がありますし、なかなか難しいですよね。

 

みなさんにできるだけご迷惑をおかけしないように、子どものお昼寝時間を調整するなど、最大限の努力をしました。どうしても泣き止まなくて、困り果てたことも何度かありましたけれど、幸いそれも片手で数えられるくらい。そういう事態を恐れて仕事を最初から諦めるより、カンガルーワークの可能性を社会に少しでも広めたいという思いがありました。保育園に入れなかったから仕事を辞める、数年間仕事から離れてマミートラックにはまる、といったことが少しでも減るといいですよね。

 

Q 今後のキャリアをどう描いていらっしゃいますか?

7年ほどフリーランスとして働いてきて、いろいろと感じることがありました。たとえば、一人で仕事をしていると何かあったときに代わりの人がいないという問題や、産休・育休がないなど保障に関する課題もあります。そういったフリーランスが抱える悩みを解決する仕組みを作り、より働きやすい社会になればという思いから、昨年1月にWaris共同代表の田中美和さんにもご協力いただき、プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会を立ち上げました。今は共同で代表理事もやらせていただいています。自分の仕事と平行して、この社会活動により力を注いでいきたいと思っています。

 

プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会 https://freelance-jp.org/

 

取材・文/孫 奈美(Cue powered by Waris編集部) 撮影/工藤朋子

※平田さんにお仕事をご依頼されたいなどご連絡取られたい場合はCue編集部 info_cue@waris.co.jp  までお問い合わせください。

 

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします