フリーランスで働く女性にとって、欠かせないのが「自己管理」。自分の体と心の健康を、自分自身で守らなければなりません。そこで、フリーランスの産業医・内科医として活躍する野尻紀代美さんに、歳を重ねても元気に働き続けるための方法を教えていただきました。

不安はなぜ起こる? どう付き合う?

こんにちは! この原稿は、白い雪を見ながら書いています。

フリーランスは孤独や不安に襲われやすいと言われますが、みなさんは、不安とどう向き合っていますか?

そもそも、「不安」とは何でしょう?

 

定義が難しいですが、私がファシリテーターをやっている、日本ストレスチェック協会では、「不安」=「未来」×「恐怖」×「漠然」と定義しています。

 

人間は、大昔から、「恐怖」と戦いながら猟をしていたはず。そもそも「恐怖」がないとリスクマネジメントができないのが人間なんですね。「恐怖感なんかまったくないぜ!」という人は、かえってこっちが不安です(苦笑。

 

また、「未来」のことは誰にもわかりません。わからないから不安になるのですね。でも、過度な不安は無意味なのです。なぜなら、未来は予想できないから。「漠然」としているからこそ起きるのが「不安」というものなんです。

 

「明日朝ごはん食べよう!」ということに不安を覚える人はそんなにいないはずですが、何となく将来が不安でたまらない人、たくさんいらっしゃるのでは?

 

というわけで、今回は「不安と付き合うための5つのコツ」を、2回に分けてお話ししたいと思います。

 

1)不快なことを捨てる

プライベートや仕事の中で、不満を感じることは誰にでもあると思います。

あなたが今、楽しいことは何ですか? また、不快なことは何ですか? どういうときに不快だと感じましたか? それぞれ思い浮かべて、できれば紙に書いてみましょう。ちなみに私は、旦那さんと大げんかしたとき、不快だと感じます(笑。

 

書き出してみたら不快なことが多かった方は、それらを「捨てる」方法を考えてみましょう。

どんなとき不快になるかがわかっていれば、回避できる方法もあるはずです。

 

「どうやっても回避できない!」という方は、以前の記事(http://cue.waris.jp/2056.html)にも書いた通り、「人に相談する」ことで、ストレスを減らすことができるかもしれません。解決するわけじゃないけれど、「話したらすっきりした」というのはよくあることです。

 

不快なことだけでなく、「満足したこと」「楽しいこと」もたくさん書いてくださいね。不快なことをたくさん捨てると、「マイナスの状態」から「普段の状態」まで引き上げられ、さらに楽しいことを増やすと、「プラスの状態」、つまり「もっと幸せになれる!」ということになります。

マイナスから普段の状態へ持っていくのがカウンセリング、さらにプラスの状態へ導くのがコーチングという感じでしょうか。

 

皆さんもぜひ、不快なものはどんどん捨て、楽しみや幸せをたくさん増やしていきましょう!

…楽しいことがわからない? それは重症です。ぜひ専門家にご相談くださいね。

 

2)体を動かす

運動と言うと、ジョギングや水泳などの有酸素運動をイメージするかもしれませんが、不安やストレスに効果があるのは、短時間に強い負荷をかける「無酸素運動」です。

 

a)リズム運動歩行(禅)、呼吸、咀嚼(ガム)

「幸せホルモン」とも呼ばれ、心のバランスをとるのに役立つセロトニンは、運動を始めて5分で濃度が上昇し始め、20-30分でピークになると言われています。「ガムの咀嚼」が「運動」って結構意外ですよね。アメリカの野球選手がガムを噛むのも、このあたりに関係があるかもしれません。

 

b)強めの運動

これは本当に効果あり! ダッシュや腕立て伏せなど、私も実践しています。時間がかかる有酸素運動と違い、短時間で効果が出るのも嬉しいところ。

強めの運動を30~60秒行い、脳のリセットボタンを押すことで、ストレスがたまる瞬間を乗り越えることができるのです。

 

ストレスがあふれそうだと感じたら、席を立ち、タイマーを設定し、1分間でランジ(下半身の筋トレ)、腕立て伏せ、その他の強めの運動を行います。

タイマーが終了するころには、抗ストレスホルモンが脳に行き届き、ストレスによる「闘争・逃避反応」がリセットされます。この方法のすばらしいところは、どこでも実行できて、ほとんど時間がかからないことです。

 

運動には、「筋肉や骨を丈夫にする」「心肺機能を高める」「免疫力を高める」「ストレスを解消する」「生活習慣病を防ぐ」に加え、DHEA、男性ホルモン、女性ホルモン、メラトニン、成長ホルモンなどの若返りホルモンを増やすなど、一石六鳥くらいの効果があります。

嫌なことがあったとき、「うわあ〜!!!」と走り回るのは理にかなっているということですね。

運動不足解消は、不安解消にもなるのね!お迎えダッシュは案外いいのかも(笑)
byナオコ

野尻紀代美
産業医(労働衛生コンサルタント)、内科(呼吸器)、日本ストレスチェック協会ファシリテーター

佐賀医科大学医学部医学科(現佐賀大学医学部医学科)卒。卒業後、東京逓信病院にて6年間、内科・呼吸器内科スタッフとして勤務。30歳のとき、3人で株式会社ヘルスケア・コミッティー起業。35歳で会社売却。この間、産業医・僻地診療、訪問診療などを経験。一児の母。
現在は産業医としてクライアント9社担当、僻地診療と東京での診療継続中。
趣味は散歩、水泳、自己逃避、読書。
https://www.facebook.com/westfield.consulting.Inc/

 

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