2017年3月10日、Waris、flier共催『LIFE SHIFT(ライフ・シフト)』読書ワークショップが開催されました。目玉は、「新しい働き方の専門家が読み解く『LIFE SHIFT』のポイント」というテーマでのパネルディスカッション、そして、「私自身のライフプラン」を考えるワークショップ。その一部をダイジェストで紹介します。

 

第1部:パネルディスカッション

 

充実した100年ライフを過ごすための指針として注目を集め、ビジネス書グランプリ2017で総合1位に輝いたLIFE SHIFT 100年時代の人生戦略』(東洋経済新報社)。

 

★要約リンク https://www.flierinc.com/book/925

 

イベントではフライヤーの要約をお配りし、『LIFE SHIFT』のエッセンスを簡単に紹介した後、パネルディスカッションの時間へ。スピーカーは、副業・パラレルキャリアの普及を目指し活動されている株式会社HARES CEO・複業研究家 西村 創一朗さん、株式会社Waris 代表取締役 共同創業者 田中 美和さんです。

ライフ・シフトの体現者といえるお二人に、次の3つの問いを投げかけてみました。

 

問1:100年ライフを前向きに考えるためには、どのような発想の転換が必要か?

株式会社HARES CEO・複業研究家 西村 創一朗さん見えない資産の重要性を熱く語る西村 創一朗さん

会社員兼起業家、パラレルプレナーとして活躍されていた西村さんは、昨年12月に株式会社リクルートキャリアを退社され、独立されたばかり。前職の入社3年目から副業の形で、ブログの発信をスタートさせており、それが独立する際の大きな財産になったといいます。

 

「会社という枠組みにとらわれず、やりたいことを実現できるハコをつくろうというシンプルな思いから社外での活動としてブログを始めました。もともと自分の考えを発信するのが好きだったため、小さく始めて試行錯誤を続けるうちに読者が増えていったんです。副業で好きなことをやっていた経験が、本業で大変なときも心の支えになりましたし、周囲から仕事がどんどん舞い込んでくるきっかけになるなど、まさに『見えない資産』になりました。

 

100歳まで生きると聞いてもピンとこないかもしれません。ですが、これから生涯現役時代が当たり前になってくると、100年ライフを前向きにとらえて、will(やりたいこと)、can(できること)、want(役に立つこと)の3つの重なる部分をいかに増やしていくかという発想が求められるはず」(西村さん)

 

株式会社Waris 代表取締役 共同創業者 田中 美和さん起業時の課題意識について語る田中 美和さん

田中さんはWaris起業時にリンダ・グラットンさんの前著『WORK SHIFT』に強く背中を押されたといいます。

「日経ウーマンで様々な女性の取材をしていたときに、女性が年齢を重ねても生き生きと働き続けることが難しい現状にジレンマを感じていました。『もっと多様な選択肢を自由に選び取れる世の中にしたい』。そんな共通の願いを持ったメンバー3人でWarisの起業に至りました」

 

『LIFE SHIFT』にあるように、75歳くらいまで働く時代になると、フルタイムの正社員として突っ走るのは事実上難しい。だからこそ、フリーで働く時期を持つ人が増えてくる。田中さんはそんな確信を強めたといいます。

 

「現在、幸福学の研究で有名な慶應義塾大学大学院の前野隆司先生とWarisとで『フリーランスという雇われない働き方は幸せなのか?』というテーマを掲げ、共同研究を行っています。調査から浮かび上がってきた興味深い事実は、満足度の高い人に関連性が見られる指標が、収入や稼働時間の多寡ではなく、『自分自身が描いた通りの人生を歩めているか』という点だったこと。つまり、西村さんのように、自分の強みや価値観を知って発揮することが、幸せな人生を送るための必須条件だといえます」(田中さん)

 

問2:企業の働き方改革、個人の働き方の多様化。この流れが望ましい形で、より加速していくために必要なことは?

 

長時間労働撲滅プロジェクトの発起人でもある西村さんは、働き方改革の課題について次のように語ります。

 

「働き方改革の主語が誰なのかという点に注意する必要があると思っています。今の議論では、労働基準法をどうするか、国が企業の長時間労働をどう取り締まるかといった、『働かせ方』にばかりフォーカスが当たってしまっています。もちろん、過労死の判定基準となる過労死ラインといった上限を設けることも必要ですが、個人が仕事を通じてどうなりたいのかについて言語化できることがより重要だと考えています。今後は、個々人が自由に使える可処分時間を増やして、誰にどんな価値を提供していくのかを考えていくべきでしょう。『LIFE SHIFT』に『レクリエーション(娯楽)からリクリエーション(再創造)』と書かれていたとおり、時間の消費を、副業やプロボノといった投資に変えていく視点が重要になるはずです」。(西村さん)

 

 

(後編に続く)

 

取材・文/松尾美里(フライヤー)

◆主催

株式会社Warisとは…

知識・経験を活かしてプロとして自由に働きたい個人の皆様と、多様な人材の力を活かしてイノベーションを創出したい企業の皆様をサポートする各種サービスを展開しています。
https://waris.co.jp/

 

フライヤー flierとは…

「1冊10分で読める本の要約」をウェブサイト、アプリで展開するサービスです。最新のビジネス書から、小説、哲学思想の古典的名著まで、ビジネスパーソンが学んでおくべき知見を幅広くお届けしています。
https://www.flierinc.com/

フライヤーでは、今後もさまざまなジャンルの読書会を開催予定です。
開催スケジュールはフライヤーのFacebookページ(https://www.facebook.com/flierinc/)をご覧ください。
フライヤーのPeatix(http://flierinc.peatix.com/)もフォローしてみてくださいね。次に登場するご本は何か、お楽しみに!

 

 

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