働き方や今後のキャリアについての悩みや不安――どう考えて、どう対処していったらいいでしょう?30代40代の働く女性に対するサポート経験が豊富なキャリアカウンセラー・島谷美奈子さんがお答えします。

【今回のお悩み】

会社を辞めて本当に仕事があるのか不安。私の経験でもフリーランスになれますか?31歳・人事採用)

これまで正社員として働いてきましたが、周囲には、会社を辞めてフリーランスに転向する方もいます。フリーランスという働き方には興味がありますが、会社を辞めて本当に仕事があるのか不安です。こんな私でもフリーランスになれますか?

時間や場所、契約形態にとらわれにくい新しい働き方、フリーランス。今年1月には、プロフェッショナル&パラレルキャリア フリーランス協会が設立されました(http://cue.waris.jp/2640.html)。

スキルやキャリアを活かし、プロとして働くフリーランスの働き方が注目される一方で、フリーランスとして活躍するためには、押さえておきたいポイントもあります。そこで㈱Warisのキャリアカウンセラーが、正社員からフリーランスへ転向後も活躍できるキャリア女性の特徴を解説します。

 

1)ひとつの業務を、最初から最後まで責任を持って遂行したことがある

企業がフリーランスに業務を依頼するのは、「採用企画を任せたい」「PR戦略を相談したい」「WEBマーケティングを強化したい」など、ある領域のプロフェッショナルを探しているときです。

 

依頼されるためには、過去に業務の企画段階から関わり、必要な提案、改善をしながら責任を持って遂行した経験があるかどうかが重要なポイントです。

 

(例)

・人事部門の中途採用責任者として、採用計画から媒体管理、面接、評価までを一通り担当し、目標以上の実績を達成した。

・マーケティング部門の新規事業プロジェクトリーダーとして、WEBコンテンツ企画、制作ディレクション、プロモーション企画を担当し、新メディアのローンチを実現させた。

 

2)主担当として、交渉ができる

「コンサルテーション力」も、企業がフリーランスに期待するスキルのひとつです。より質の高い成果を出すためには、担当者とディスカッションをしながら業務を遂行することが必要になってきます。

コンサルテーション力の有無は、経験や知識だけでなく、常に問題意識を持って業務に関わり、主体的に動いて顧客やメンバーを動かすことで課題を解決してきた経験があるかどうかで決まります。

 

フリーランスとして活躍する人材の多くが、リーダー以上、プロジェクトマネージャー以上のご経験をお持ちなのはこのためです。

 

3)企業から「退職後もプロジェクトに関わってほしい」と相談される

たとえば以下のような質問から、これまでの自分の経験を振り返ってみましょう。

 

◎これまでの業務の中で、高い成果を出せたことがありますか?

◎あるとすれば、その要因は何でしょう?

◎周囲からはどのようなフィードバックがありましたか?

 

洞察力に優れ、面接では特に相手の本音を引き出し、優秀な人材を獲得してきた。

データ分析を元にしたコンサルティング力で、確実に営業実績を上げてきた。

情報収集力が高く、常に新しいマーケティング手法を取り入れて実績を上げてきた…など、経験に裏付けられた自分の長所を探してみましょう。

 

◎組織の中で、どの程度インパクトを与えることができていましたか?

◎ご自身の強みは、他の企業に移っても評価されるものでしょうか。

 

正社員からフリーランスに転向した方の中には、家庭の事情などで退職する際に「このプロジェクトだけはメンバーとして関わってほしい」「この業務だけは業務委託で引き継いでほしい」と企業から相談され、退職後も続けていた方もいらっしゃいます。

つまりその時点で、企業がプロとして発注したいレベルなのかどうか、ある程度判断することができるのです。

自分が企業側だとしたらどう考えるか、冷静に判断してみてください。

 

4)自分が何の「プロ」なのか、自信を持って言うことができる

フリーランスとして活躍する人材とは、

(1)ある領域の「プロ」として、プランニングから実行まで業務の流れを理解し、

(2)業務のフェーズに合わせて柔軟に動きながら、業務の質を上げるための提案、改善を実行しつつ、

(3)最後まで業務遂行できる人材です。

 

これらの条件を満たすためには、会社員時代、主担当としてある領域で責任をもって業務をやり切った経験が必要です。

さらに、リーダーやプロジェクトマネージャー以上の立場で、顧客やメンバーを動かしながら課題を解決してきた経験も重要です。

 

また、将来フリーランスを目指したい方は、「強み」と言える領域を増やしておくことで、フリーランス転向後の活躍の場が広がります。

たとえば「採用経験+人事制度設計」、「マーケティング経験+広報」、「営業経験+企業としての営業戦略立案の経験」などが考えられます。

 

ここで大切なのは、「広く浅く」ではなく、「どの領域も深く」掘り下げるということです。

現在の会社の外に出ても、自分が企業から見て発注したい人材なのかどうか、常に意識しながら業務に取り組んでみてください。業務の質やレベル感が変わってくるはずです。

 

何のプロ人材なのか、自分で言えるようになった時がフリーランス転向のタイミングです。その時が来たら、思い切ってチャレンジしてみましょう。

「この領域ならまかせて!」と言えるようになればフリー転向のタイミングね!
by サキ

キャリアカウンセラー/島谷美奈子

国家資格キャリアコンサルタント、産業カウンセラー。福岡県出身。15年以上にわたり人材ビジネス業界、公的機関等にて人材活用・キャリアカウンセリングに従事。のべ5000名以上のカウンセリング実績を持つ。現在は、株式会社Warisでキャリアカウンセラーを担当するほか、女性の再就職セミナー講師、大手企業の職場環境改善委員を務める。横浜ウーマンビジネスフェスタ2015・2016実行委員。
http://waris.co.jp

 

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