フリーランスで働く女性にとって、欠かせないのが「自己管理」。自分の体と心の健康を、自分自身で守らなければなりません。そこで産業医・内科医の野尻紀代美さんに、フリーランス女性が不安やストレスに悩まされることなく働き続けるための方法を教えていただきました。

 

はじめまして。野尻紀代美です。私自身も「フリーランスの産業医」として企業に赴き、従業員の皆さんの健康診断やメンタルチェック、会社を休職・復職するときの相談に乗るなどの仕事をしています。

現在はフリーランスとして働いている私ですが、30歳のときに起業し、50人の従業員を抱え、過重労働からうつ病になったことがあります。そんな私自身の経験からも強く感じていることですが、楽しく働き続けるためには、心身ともに健康であることが本当に大切です。

特にフリーランスで働く場合、自身の健康を管理する人は自分しかいません。まず基本的なこととして、フリーランスには会社員のような集団検診がありません。ですから、ご自身で健康診断を予約して、毎年必ず行ってください。

この連載では、私が「日本ストレスチェック協会」のワークショップなどでお話ししている「不安とストレスに悩まない7つの法則」をお伝えしていくつもりです。
今回はその前提として、フリーランス女性が元気に働き続けるために、ぜひ習慣にしていただきたい事柄を3つお伝えします。

 

1)しっかり眠る時間を確保する

眠ろうと思ってベッドに入っても、つい仕事のことを考えてしまって眠れない…という経験はありませんか?
もしかすると、それは眠りの質が低下しているサインかもしれません。

 

一方、睡眠時間は短くとも、ベッドに入ってすぐに眠りにつき、朝までぐっすり眠れたなら、それは眠りのクオリティが高いということになります。
横になって休むことのできる時間が短い上、眠りが浅いという状態が続くと、心身のバランスが崩れてしまうことも。
特に、就業時間が決まっていないフリーランスの方は、一定の睡眠時間を確保できるような時間管理を心がけていただきたいと思います。

 

pixta_18727619_S2)相談する相手を持つ

「考えてみれば、今日は誰とも話をしていない…」ということも、フリーランスの方なら経験があるのではないでしょうか。

フリーランスで働くということは、自由度が高い反面、孤独を伴います。「ひとりが気楽」という場合もありますが、時には、「成果を出さなければ」という責任感に押しつぶされそうになることがあるかもしれません。

 

そんなとき、話を聴いてくれる友達がいれば心強いですね。特にフリーランス同士なら、互いの環境が分かるので共感しやすいのではないでしょうか。お子さんのいる方なら、子どもが急に熱を出したときなど、困ったときに仕事を頼める友人がいると安心です。

いざというときのためにも、普段から自分の世界を広げることを意識してみましょう。

 

 

3)ストレスサインを見逃さない

ストレスがたまってくると、体や心はいろいろなサインを出して、私たちに知らせようとします。女性に多いのは、「肩こり」や「頭痛」、「お肌の荒れ」「胃の痛み」「食欲不振」「生理不順」などの症状です。
「微熱」や「全身の倦怠感」が現れることもありますから、自分で原因を決めつけず、まずは内科や婦人科などを受診することをおすすめします。

注意が必要なのは、心のサインです。「不眠」や「不安」、「集中できない」「やる気が出ない」「イライラする」などが代表的な症状ですが、体の症状に比べ、心のサインには気づきにくいことが多いのです。

特にフリーランスの方は、眠れなくとも、「忙しいから睡眠時間が短いのは当たり前」と考えてしまうなど、心のサインを見逃しがち。「何となく集中できない」という日が長く続く、「お酒やタバコの量が増える」「朝起きられない」「なかなか服が決められない」「お風呂に入るのが面倒」などの項目に思い当たることがあれば、かなりストレスがたまっているかもしれません。

会社員なら、会社が勤務時間を管理しているので、「急に遅刻が増えた」など行動の変化をすぐに把握することができます。一方フリーランスの場合、日記をつけるなど、意識して自分の状態を知ることが必要になります。家族や友人などにチェックしてもらうのも有効な方法です。

 

「3つの習慣」、いかがでしたか?
このコラムでは、毎年1000人以上の働く人をカウンセリングする「産業医」として、また、フリーランスとして働く「仲間」として、みなさんの心と体の健康を守るために役立つ情報をお伝えしていきたいと思います。

おいしいお茶でも飲みながら、このコラムを読んでちょっと一息ついていただけたらとても嬉しいです。

他に代わりがいないフリーだからこそ自己管理・時間管理が大切なのね。無理・過信は禁物ね。
byサキ

野尻紀代美
産業医(労働衛生コンサルタント)、内科(呼吸器)、日本ストレスチェック協会ファシリテーター

佐賀医科大学医学部医学科(現佐賀大学医学部医学科)卒。卒業後、東京逓信病院にて6年間、内科・呼吸器内科スタッフとして勤務。30歳のとき、3人で株式会社ヘルスケア・コミッティー起業。35歳で会社売却。この間、産業医・僻地診療、訪問診療などを経験。一児の母。
現在は産業医としてクライアント9社担当、僻地診療と東京での診療継続中。
趣味は散歩、水泳、自己逃避、読書。
https://www.facebook.com/westfield.consulting.Inc/

 

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