働き方や今後のキャリアについての悩みや不安――どう考えて、どう対処していったらいいでしょう?30代40代の働く女性に対するサポート経験が豊富なキャリアカウンセラー・島谷美奈子さんがお答えします。

【今回のお悩み】

一度、フリーランスになったら、また社員で働くのは難しいですか?(32歳・広報・フリーランス)

メーカーやIT系のベンチャー企業での広報を経て、今はフリーランスで仕事をしています。主に中小・ベンチャー企業から依頼を受けて、広報戦略の立案や、テレビ・雑誌などの大手メディアとの関係構築などをお手伝いしています。今は、この働き方が気に入っているのですが、将来的にはまたフルタイムの正社員として働きたい気持ちもあります。一度フリーランスになったら、社員として働くのは難しいですか?

フリーランスと社員を行き来する人も。あなた次第!

ときどき、「フリーランスになったら最後、二度と会社員にはなれない・・・」と思いこんでいる方にお会いしますが、そんなことはありません!フリーランスを経て、また社員という働き方に戻る方はいますし、逆に社員に戻ったもののまたフリーランスという働き方へ再度転換する方もいます。要は、あなた次第ということです。

 

企業の総合職として活躍してきた女性たちがフリーランスを選ぶ主な理由は、「専門性を活かしプロフェッショナルとしてキャリアを磨き続けたい」「ボリュームを抑えつつもキャリアは継続したい」という思いからです。

 

そんな女性たちが、「正社員に戻るタイミング」を考える時期は、ライフイベントの影響が縮小した時や、ご自身の活動に区切りがついた時で、「次のステージ」へ変わるタイミングです。業務委託契約を結んでいた会社で社員になる方もいますし、新たに正社員採用をしている求人に応募して働き方を変える方もいます。

 

正社員に戻るとき、気をつけたい2つの「組織感覚」

フリーランスから正社員に戻る際に注意しておきたいことは、2つの軸の「組織感覚」を取り戻すことです。

 

①「経営者の視点」

自分の専門性に注力するあまり、担当業務や役割を狭めて考えていないでしょうか。企業の中では専門性を活かす業務以外に、マネジメントや組織横断型のプロジェクトなどを任されることもあります。将来的には未経験の領域への挑戦として異動を打診される可能性もありえます。組織において、今自分が期待されている役割は何なのか――この視点を持ちながら動くことが必要になってきます。

 

②「従業員の視点」

入社してみると、自分の考えるレベル感、スピードとの相違が気になる場合もあると思います。フリーランス時代の事業主感覚から、上層部に対してそれら事業展開への意見をストレートに伝えすぎることはありませんか?経営者の視点を持つことは大切ですが、企業の中での一人の従業員としての立場は忘れずに、企業の成長フェーズに合わせた関わり方をすることも大切になります。

 

フリーランスの経験をキャリアにどうプラスするか?

フリーランス経験を持つ人材に期待されるのは、プロフェッショナルとしてのキャリアだけでなく事業主としてのキャリアを持っていることです。コアスキルに磨きをかけるだけではなく、関係構築力や信頼力により事業を継続し、キャリアを継続しているフリーランス。多様な人材の活用を進めたい企業は、魅力的な人材活用事例として注目をしています。

 

正社員に戻るときは、事業主の視点を持ちつつも組織の中の一人としての立場を考え、フリーランス時代のキャリアでシナジー効果を発揮できる環境を選びたいもの。そのためには、時には複数のメンバーが関わる大規模プロジェクトや長期的な業務を選び、組織感覚をブラッシュアップしておくのがおすすめです!

フリーランスを経て、また社員という働き方も可能なのね!
恐れずチャレンジすることが大事かも。
by チハル

キャリアカウンセラー/島谷美奈子

国家資格キャリアコンサルタント、産業カウンセラー。福岡県出身。15年以上にわたり人材ビジネス業界、公的機関等にて人材活用・キャリアカウンセリングに従事。のべ5000名以上のカウンセリング実績を持つ。現在は、株式会社Warisでキャリアカウンセラーを担当するほか、女性の再就職セミナー講師、大手企業の職場環境改善委員を務める。横浜ウーマンビジネスフェスタ2015・2016実行委員。
http://waris.co.jp

 

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